最終更新日 2023年6月29日

トイレットペーパーやおもちゃ、オムツなどの異物が主な原因となるトイレの詰まり。

トイレ詰まりの修理を業者に依頼するためには、業者選びや修理費用が必要となるため、できれば自分で直したいという方も多いのではないでしょうか。

実は、トイレ詰まりには自力で直せるものと業者に依頼すべきものがあります。

今回は、トイレが詰まったときに自力で直すか業者に依頼するかの正しい判断基準を解説いたします。

トイレが詰まった時に自力で直すか業者に頼むかの正しい判断基準

自力で直せるケースと業者に依頼するケースの判断基準は「放置して水位が下がるかどうか」です。

大前提として、トイレットペーパーや排泄物などの水溶性の異物が詰まりの原因となっている場合は自力で解決することができます。

しかし一方で、おもちゃなどの水に溶けない固形物や、オムツなどの吸水性が高い異物が原因の詰まりは、無理に取り除こうとするとさらに奥に入り込んでしまう恐れがあるため自力で解決しようとするのは危険です。

トイレットペーパーなど、水に溶ける異物の場合、放置すると徐々に水位が下がり、詰まりが解消されるケースがあります。

一方で水に溶けない異物が詰まっている場合は放置しても改善されません。

トイレが詰まったらまずは2〜3時間放置して水位を確認するようにしましょう。

自分で解決できるトイレの詰まり

自力で解決できるケースでは、ラバーカップやワイヤーブラシなどの道具を用いて詰まりを解消することができます。

ただし、無理矢理詰まりの原因となっているものを取り除こうとすると、便器や排水管が破損する原因となるので注意しましょう。

業者に依頼せず、自力で解決できるトイレ詰まりは以下のような4つのケースです。

  • ケース1:しばらくするとトイレの水位が下がる場合
  • ケース2:トイレの奥から音がする場合
  • ケース3:流れる水の量が少ない場合
  • ケース4:トイレットペーパーが詰まっている場合

ケース1:しばらくするとトイレの水位が下がる場合

しばらくするとトイレの水位が下がる場合は、便器からそれほど深くないところで詰まっている可能性が高いため自力で解決可能です。

詰まりの原因となっている異物が目視で確認できる場合はゴム手袋をして素手で取り除くか、ラバーカップを使って詰まりを解消しましょう。

ラバーカップを使用する際は排泄物などで床や便器が汚れないように以下の手順で行いましょう。

  1. 便器を覆うことができる大きさのゴミ袋を用意する
  2. ゴミ袋の底面の中心に穴を開ける
  3. 便器にビニール袋を被せる
  4. ビニール袋に開けた穴にラバーカップを入れて使用する

ケース2:トイレの奥から音がする場合

水の流れが悪くトイレの奥から「ゴポゴポ」という音がする場合はトイレの奥の方で詰まっている可能性が高いです。

つまりとトイレの間に水が通る隙間があるため、便器で詰まっている場合は自力で解決することができます。

ただし、排水管で詰まっている場合は、無理に詰まりを解消しようとすると詰まりの原因をさらに奥に追いやってしまうことも考えられます。

便器側に詰まりの原因がないことが確認できたら排水管で詰まっているということです。

排水管で詰まっている場合は無理に詰まりを解消しようとせず、専門業者に依頼しましょう。

便器側に詰まりがあるケースでも目視できないところが詰まっている場合は、道具を使用して解消する必要があります。

つまりと便器の間に隙間がある場合は、ラバーカップやワイヤーブラシを使用して取り除きましょう。

ケース3:流れる水の量が少ない場合

節水などを目的としてタンク内にペットボトルなどを入れていたり、汚物を流すときは常に「小」にしていたりする場合は流れる水の量が少ないため、汚物やトイレットペーパーを流し切ることができず、詰まりの原因になります。

タンク内にペットボトルを入れるのは一時話題になった節水方法ですが、詰まりや故障の原因になるためおすすめできません。

適切な量の水で排泄物を流すために、タンク内にペットボトルが入っている場合は取り出しましょう。

ケース4:トイレットペーパーが詰まっている場合

前述した通り、水に溶ける素材でできているトイレットペーパーなどの異物は自力で解決できる詰まりの原因です。

一度に大量にトイレットペーパーを流そうとしてしまうと詰まりの原因となります。

トイレットペーパーは適切な量を使用し、一度に流す量が多い場合は2、3回に分けるなど工夫しましょう。

トイレットペーパーが詰まりの原因となっている場合は、お湯をかけて放置する方法とラバーカップやワイヤーブラシなどの道具を使って取り除く方法があります。

トイレットペーパーは水に溶ける素材なので、お湯をかけて放置すると溶けて詰まりの解消が期待できます。

お湯をかけて放置する手順は以下の通りです。

  1. 便器の排水溝に、40℃〜60℃のお湯を流す
  2. 1時間ほど放置する
  3. バケツで水を流して詰まりが解消されていることを確認する

便器は60℃以上の熱湯をかけると傷んでしまいます。

必ず40℃〜60℃のお湯を使用しましょう。

業者に依頼すべきトイレの詰まり

業者に依頼すべきケースは以下の4つです。

  • ケース1:水に溶けない異物を流してしまった場合
  • ケース2:数時間放置しても改善しない場合
  • ケース3:自分で対処しても直らない場合
  • ケース4:詰まりの原因が分からない場合

上記の4つのケースでは、自力で詰まりを解決しようとすると便器や排水管の破損や水漏れの原因となるため危険です。

必ず専門業者に依頼するようにしましょう。

ケース1:異物を流してしまった場合

おもちゃやスマホなど、水に溶けない異物を流してしまった場合は、自力で対処するのは避け、業者に依頼しましょう。

無理に取り除こうとすると便器や排水管を傷つけてしまったり、さらに奥へと異物を追いやってしまったりすることがあります。

もし水に溶けない異物を流してしまった場合は、業者が到着するまでに止水栓を閉めておきましょう。

止水栓はマイナスドライバーで時計回りに回すと閉めることが可能です。

止水栓を閉めておくと、排水管の奥に異物が流れていくのを防ぐことができます。

気持ちに余裕があれば止水栓を閉めておいたほうが安心ですが、水が溢れている場合はなかなか止水栓まで近づくことができません。

止水栓を閉めることができない場合は、そのままの状態で業者の到着を待ちましょう。

ケース2:数時間経っても改善しない場合

詰まった段階で放置してみたものの、数時間経っても水位が下がったり、詰まりが解消したりしない場合は水に溶けない異物が便器や排水管に詰まっている可能性が高いです。

自力で解決しようとせず、速やかに専門業者に依頼しましょう。

ケース3、自分で対処しても直らない

自分で解決できると判断してラバーカップやワイヤーブラシで対処したものの、改善がみられない場合は専門業者に依頼しましょう。

無理に詰まりを解消しようとして誤った対応をしてしまうと、便器や排水管が破損し、水漏れを起こすことがあります。

自分で解決することにこだわらず、専門業者の力を借りて詰まりを解消しましょう。

ケース4:詰まりの原因がわからない場合

「そもそも詰まりの原因が分からない」という場合も専門業者へ依頼すべきです。

自己判断で詰まりを解消しようとしてしまうと、現状よりも詰まりが悪化したり、便器や排水管が破損してしまったりすることが少なくありません。

特に、マンションなどの集合住宅では、便器や排水管の破損が原因で階下の住人に被害を及ぼす危険性もあります。

自己判断せずに、専門業者の判断を仰ぎましょう。

トイレの詰まり修理を業者に依頼するメリット・デメリット

「排泄物を見られたくない」という理由から、トイレ詰まりの修理を業者に依頼するのは避けたいという方は少なからずいます。

自分でトイレ詰まりを解消できれば、費用をかけずに詰まりを解決することができますが、業者に依頼すべきトイレ詰まりを自力で解決しようとすると、状況の悪化を招く可能性があります。

自力で解決する場合にメリット・デメリットがあるように、業者に依頼する場合もメリット・デメリットが存在します。

トイレ詰まりを業者に依頼するメリット・デメリットを把握して納得した上で業者に依頼するのがおすすめです。

メリット

トイレ詰まりの修理を業者に依頼するメリットは以下の4つです。

  • メリット1:すぐに原因をつきとめ、適切な対処を行うことができる
  • メリット2:手間がかからない
  • メリット3:業務用の薬剤や機材を使用して奥の方にある詰まりを解消できる
  • メリット4:再発防止へのアドバイスが受けられる

専門業者に依頼するべきトイレ詰まりの原因である「水に溶けない固形物」の中でも、詰まっているものによって対処方法は異なります。

それを的確に判断して、5分〜1時間程度という短時間でどんな詰まりも解消してもらえるのが専門業者に依頼するメリットです。

また、業者はトイレ詰まりをはじめとする水回りトラブル解決のプロです。

その日から取り入れられる最初防止のアドバイスが受けられる点は業者に依頼するメリットとして挙げられます。

デメリット

トイレの詰まり修理を業者に依頼するデメリットは以下の2つです。

  • デメリット1:修理費用がかかる
  • デメリット2:業者選びが面倒

専門業者に依頼する場合、どうしても修理費用がかかります。

しかし、修理費用をかけまいと自力で詰まりを解決しようとすると、無理に行動して排水管や便器を傷つけてしまう可能性が高いです。

排水管や便器が傷つけば、その分の修理費用が上乗せされ、通常よりも費用がかさんでしまいます。

無理に行動して状況が悪化するよりは、潔く専門業者に依頼したほうが安く修理をすることができます。

ただし、水道業者の中にはトイレのちょっとした詰まりでも高い費用を請求する悪徳業者が存在します。

優良な業者を選ぶ手間がかかる点は専門業者を依頼するデメリットと言えます。

迷ったら、本記事の判断基準で、業者に頼むかどうかを判断してから水道修理の専門業者に依頼しよう!

業者に依頼するかどうかの判断基準は「放置して水位が下がるかどうか」です。

水位が徐々に下がっていくようであれば自力で解決できますが、水位が下がらないようであれば、業者に依頼すべきです。

その他にも、今回ケースごとに紹介したトイレ詰まりの原因のように水位だけでは判断できないものもあります。

水位が下がらないケースだけでなく、「自分で対処しても直らない」「そもそも原因が分からない」という場合も迷わず専門業者に依頼しましょう。