風呂場の排水溝、排水管が詰まる5つの原因と自力でできる解決法をプロが紹介
最終更新日 2021年8月15日
日常生活の中で入浴は欠かせません。
季節を問わず、毎日入浴するという人がほとんどだと思います。
お風呂は身体の汚れなど、他の水場とは違うものを流す場所になるので詰まりの原因が様々です。
水がスムーズに流れない場合、排水溝が詰まっている可能性が高いです。
入浴をしているうちにいつの間にか排水溝が詰まって、水びだしに!なんて経験をしたことがあると思います。
詰まりが原因で逆流が起きたり、雑菌が繁殖したりする場合があるので早めの対処が必要です。
衛生的にお風呂に入るためにもその原因を探り、解決策を見ていきましょう。
風呂場の排水溝の詰まりが発生する箇所は主に4つ
風呂場の排水溝の詰まりが発生する場所は次の4つです。
- 洗い場の排水口
- 浴槽の排水栓
- 排水トラップ
- 排水管
排水口や排水栓で詰まりが起こっている場合は比較的簡単に自分で対処することができますが、排水トラップや排水管が詰まっている場合は個人で行うのは難しいため業者に依頼することになります。
発生箇所が奥へ行くほど対処が難しくなるので、詰まりに気づいた時に対処するようにしましょう。
風呂場の排水溝が詰まる5つの主な原因
詰まりの原因は主に5つあります。
その原因物質によって対処方法も変わってくるので、予め何が詰まっているのか、原因を調べておく必要があります。
その5つをわかりやすく説明していきます。
【原因1】髪の毛が溜まる
詰まりの大きな原因は髪の毛です。
人の髪の毛は、老若男女問わずに1日50本から100本程度が抜けます。
そこから新しい髪の毛に生え変わる「ヘアサイクル」というものがありますので、これはごく自然の事です。
このヘアサイクルによって抜けた髪の多くはシャンプーの時に流されていきます。
つまり、健全な状態でもかなりの数の髪の毛が排水溝に流れている可能性があります。
排水口の蓋を開けるとプラスチックの網のようなものがついています。その網に髪の毛は引っかかりやすいのでチェックして取り除きましょう。
特に女性の髪の毛は男性よりも長く、つまりの原因になりやすいのでこまめに掃除をするようにしましょう。
【原因2】皮脂や垢が溜まる
お風呂場では、一日の汚れを洗い流します。その時に出る皮脂や垢は目に見えて大量というわけではありませんが、それらが排水溝内にこびりついて蓄積されていきます。
ある一定量を超えた時に詰まりとなるので、皮脂や垢にも注意が必要です。
また、家族暮らしなど、お風呂を利用する人が多い場合には皮脂や垢が蓄積するスピードが速くなりますのでこまめに対処しましょう。
皮脂や垢には重曹などを使った洗浄が必要です。
【原因3】石鹸・ボディーソープ・シャンプーなどのカスが溜まる
お風呂で使われた、石鹸・ボディーソープ・シャンプーのカスがつまりの原因となる場合があります。
お湯で洗い流しているうちは気になりませんが、流され、上で述べた皮脂や垢、髪の毛などに付着して溜まっていきます。
そうして堆積されて、どろどろとした塊となってしまい、詰まる原因となります。
これらの詰まりには、酸性の薬品を使った対処が望ましいです。
【原因4】雑菌繁殖によるぬめりが発生する
雑菌繁殖によるぬめりも詰まりの大きな原因となっています。
排水溝内には様々な雑菌が繁殖しているので、それらが上で述べた髪の毛、皮脂や垢、石鹸カスなどをエサとして食べて、成長していきます。
最終的にはぬめりとなって排水溝を詰まらせる原因となってしまいます。
この雑菌は洗浄剤などの薬品を使うことによって解決することができます。
【原因5】異物(小さいゴミ、ヘアゴム、おもちゃなど)が詰まる
最もわかりやすい原因として考えられるのは固形物による詰まりです。
考えられるものとしては、子供用の小さなおもちゃ、歯磨き粉のキャップ、剃刀の替え刃、詰め替え用シャンプーなどの切れ端などがあげられます。
気づかないうちに流されて排水溝に詰まってしまう、なんてことも起こり得ます。
これらの固形物のみでの詰まりであれば簡単に対応できますが、ここに髪の毛や垢、石鹸カスなどが蓄積して厄介なものになる可能性もあります。
少しでも異変を感じたなら直ぐに対処しなければなりません。
<プロ直伝>自力でできる風呂場の排水溝の詰まり解消法
詰まりの原因が分かったところで、具体的な解消法をご紹介していきたいと思います。
市販で売っている道具などで出来るので、詰まりが酷くならないうちに対処していきましょう。
【手順1】まずは普通に排水溝の掃除
まずは手でとれる範囲のゴミを排水溝から取り除いていきましょう。
排水溝カバーを外し、中にこびりついている髪の毛や固形物からとりかかります。
排水溝カバーははめてあるだけなので簡単に外すことができます。
中にはヘアキャッチャーと呼ばれる、髪の毛をキャッチする部分がありますのでそこを綺麗にします。
ヘアキャッチャーを取り外すと排水トラップが出てきます。
この排水トラップも簡単に外すことができるので古い歯ブラシなどを使ってぬめりや汚れを落としていきましょう。
【手順2】重曹とクエン酸で排水溝のぬめりや汚れを掃除
薬剤を使う時は危ないので出来るだけ素手で触らないよう、手袋などを着用して行いましょう。
使用する道具は、古い歯ブラシなどが細かいところまでカバーできるのでおすすめです。
お風呂の排水口つまりの原因である皮脂や垢の汚れは酸性、石鹸カスなどはアルカリ性です。
重曹とクエン酸を混ぜることによって、酸性とアルカリ性の両方の汚れを落とすことができます。
簡単な手順は以下の通りです。
重曹やクエン酸は100円ショップやドラッグストアで簡単に手に入れることができます。
重曹とクエン酸を混ぜると二酸化炭素が発生するため、換気は必須です。
市販の液体パイプクリーナーでもOK
重曹とクエン酸の代わりに市販の液体パイプクリーナーでももちろん大丈夫です。
気軽に購入することができて、簡単に掃除ができます。
パイプクリーナーを使用する際も必ず換気をしましょう。理由としては、排水管の中に蓄積されていたものによっては有毒なガスが発生する場合があるからです。
気軽に使用できる反面、効果には限度があります。そのため、パイプクリーナーで取れなかった汚れには別の方法を試してみましょう。
【手順3】ワイヤーハンガーやラバーカップ、真空式パイプクリーナーなど道具を使って物理的に詰まりを解消!
溜まってしまった固形物に対して有効なのがワイヤーハンガーやラバーカップ、真空パイプクリーナーになります。
それぞれの使い方について説明していきます。
ワイヤーハンガー
トイレの詰まり解消グッズとしても有名なラバーカップは、お風呂の詰まりにも利用できます。使い方は非常に簡単です。
排水溝からごぼごぼと音が鳴ったら詰まりが解消されている合図になります。
根気よく動かしてみましょう。
ラバーカップは比較的安値で購入することができます。ホームセンターやスーパー、100円ショップなどにもあるので家に常備しておくのも良いかもしれません。
真空式パイプクリーナー
これは、ポンプの力を使って吸引し、つまりの原因物を吸い出すアイテムです。
奥の方にある原因物にも効果がありますが、強い力で吸い過ぎると排水口を壊してしまったり、共同住宅の場合は他の家の配管に影響を及ぼしたりしてしまうので注意が必要です。
ラバーカップよりも吸引力は期待できます。
使い方は、排水溝に当ててレバーを引いたり押したりするだけなので簡単です。
また、真空式パイプクリーナーをホームセンターで事前に購入しておく必要があります。
それでも詰まりが解消されない場合には業者に依頼しよう!
お風呂の排水溝詰まりの原因と効果的な方法をいくつか紹介しました。
お風呂を衛生的に保ち、ストレスなく使用するためにもこまめに自分で掃除していくことが大切です。
異変や詰まりを感じたら、悪化する前に対処しましょう。
簡単な詰まりであれば自分で対処できますが、排水溝の奥に原因があったり、悪化してしまったりしている場合は自分では解決が難しいです。
無理に掃除を行って新たなトラブルを起こしてしまう事もあります。
紹介した方法でも詰まりが解消されない場合は、業者に依頼しましょう。