排水桝が詰まった時の対応方法!自分で出来る対処法と管轄水道局へ依頼する方法をそれぞれ紹介
最終更新日 2021年8月15日
「排水桝から水が溢れてくる」「水を流すとポコポコと音がする」という場合は排水桝の詰まりが原因となっている可能性があります。
排水桝が詰まった時は自分で除去する方法もありますが、実は管轄水道局に依頼すると無料で修繕できるケースもあります。
今回は排水桝が詰まった時の対応方法や、自分で対処する方法と管轄水道局に依頼する方法を解説いたします。
排水桝が詰まった時の2つの対応方法
排水桝が詰まった時は以下の2つ対応方法があります。
- 自分で詰まりを解決する
- 管轄水道局に依頼する
そもそも排水桝とは、排水管の詰まりやすい箇所に置かれているバケツ状の給水装置です。
排水桝はトイレ、お風呂、キッチンなど水回りの設備ごとに設置されているのが一般的ですが、最近では排水を1箇所に集める「排水ヘッダー方式」も導入されています。
地中に埋められている排水管が詰まった時、わざわざ掘り起こして点検・掃除をするのは不可能です。
そのため、排水管の湾曲部分や合流部分、勾配が変わる箇所など、ゴミが溜まりやすい位置に排水桝を設置することで点検・清掃をしやすくしています。
以前はコンクリート製の排水桝が一般的でしたが、劣化するとヒビ割れてしまうため、現在はポリ塩化ビニル(塩ビ)製のものが一般的です。
では、排水桝が詰まった時の2つの対応方法について詳しく見ていきましょう。
1、自分で詰まりを除去する
排水桝が詰まった時は自分で解決することが可能です。
自分で詰まりを解消する方法には、高圧洗浄機や回転式ワイヤーブラシを用いる方法があります。
ただし、高圧洗浄機や回転式ワイヤーブラシで詰まりを除去する方法は扱いに慣れていないと排水管を傷つけてしまったり、汚物やゴミを撒き散らしてしまう可能性もあるため、無理のない範囲で行いましょう。
2、管轄水道局に依頼する
管轄水道局は基本的に家庭の敷地内にある排水管や排水桝については点検・清掃することはありませんが、詰まりの位置によっては無料で施工を依頼できるケースがあります。
管轄水道局に依頼できるケースは、詰まりの位置が水道メーターよりも上流(道路側)にあるケースです。
詰まりの位置が水道メーターよりも上流にあれば、家庭の敷地内でも詰まりの工事を無料で依頼することができます。
管轄水道局に依頼できるのは詰まりの箇所が水道メーターより上流にあるケース!
水道メーターから上流にある排水管などの給水装置は、管轄水道局が指定した水道工事店が工事を行います。
そのため、排水桝が詰まった時は詰まっている箇所を把握することが必要です。
排水桝はほとんどの場合、水回り設備ごとに設置されています。
詰まりの位置を把握する時はまずトイレに一番近い排水桝の蓋を開け、中の水の量を確認します。
ほとんどの場合は満水になっているはずです。
トイレの排水桝を確認したら、次の排水桝をトイレから近い順番で開けていき、水の量を確認していきます。
水が溜まっていない排水桝があれば、1つ前の排水桝で詰まっているか、1つ前の排水桝と水が溜まっていない排水桝の間で詰まっていると考えられます。
排水桝が詰まった時に自分でできる対処法
自分でできる対処方法には、スコップなどを使って排水桝を掃除する方法や回転式ワイヤーパイプクリーナー、高圧洗浄機などの道具を使って詰まりを解消する方法があります。
スコップなどを使って排水桝を掃除する方法では、直接詰まりを解消できることは少ないものの、土砂や砂利、木片の流入によって詰まりが生じている場合は効果的な方法です。
では、それぞれの対処法の具体的な手順や方法を見てきましょう。
その1、スコップを使って排水桝を掃除する
スコップを使って排水桝を掃除することで、詰まりの原因となっている汚物や土砂、砂利、木片などを除去することで詰まりを解消することができます。
スコップを使って排水桝を掃除する時に準備するものは以下の6点です。
- ゴミ袋
- ゴム手袋
- スコップやひしゃくなど
- マイナスドライバー
- バケツ
- ホース
- ブラシ
スコップやひしゃくは柄が長めのものだと汚物や土砂などをスムーズにすくい上げることができるためおすすめです。
また、汚物や土砂が排水桝にこびりついて固まっている場合があるので、ブラシは硬めのものを使用しましょう。
スコップを使って排水桝を掃除する手順は以下の通りです。
配管の中を洗浄する際は水圧が強すぎると排水溝から水が溢れ出る可能性があります。
適度な水圧に調整してから洗浄しましょう。
その2、回転式ワイヤーブラシで詰まりを取り除く
排水桝に繋がっている排水管の奥が詰まっている場合は、回転式のワイヤーパイプクリーナーで詰まりを取り除くことができます。
ただし、回転式ワイヤーブラシを扱い慣れていない人が無理に詰まりを取り除こうとすると、排水管を傷つけてしまう可能性があります。
また、詰まりを綺麗に取り除くことは難しいため、応急処置として使用するのがよいでしょう。
回転式ワイヤーブラシを使って詰まりを取り除く時の手順は以下の通りです。
回転式ワイヤーブラシには、先端がブラシ状になっている商品と、螺旋状のバネのような部品がついている商品があります。
性能に大差はないので、手に入りやすいものを使用しましょう。
その3、家庭用高圧洗浄機で詰まりを解消する
高圧洗浄機はひどい詰まりを高い水圧で押し出すことで詰まりを解消させることができます。
ただし、失敗すると汚物や土砂、ゴミが周辺に散乱する可能性があるので、使用に慣れていない方は注意して使用しましょう。
家庭用高圧洗浄機で詰まりを解消する手順は以下の通りです。
もし高圧洗浄機を扱う自信がない方は専門業者に依頼することも1つの方法です。
難しいと感じたら無理をせずに相談しましょう。
管轄水道局に依頼するための手順
水道メーターより上流に詰まりがある場合は各自治体の水道局のお客様受付センターに連絡しましょう。
水道メーターから上流にある排水管などの給水装置は、すべて自治体によって管理されています。
水道メーターから下流にある給水装置を修繕する場合は、水道業者に相談した後に申請が必要ですが、水道メーターより上流に詰まりがある場合は申請不要です。
水道局の客様受付センターに連絡した後は自治体の水道局が工事を進めていくため、依頼者が業者に連絡をとる必要はありません。
勝手に修繕してしまうとトラブルになる可能性があるため、水道メーターより上流に詰まりがあることが確認できたら管轄水道局に連絡しましょう。
詰まっている位置を確認し、対処方法を選択しよう!
排水桝の詰まりにの対処方法には、自分で詰まりを除去する方法と管轄水道局に依頼する方法がありますが、どちらを選択するかは詰まっている位置によって異なります。
まずは排水桝を点検して詰まりの場所を把握し、水道メーターよりも下流に詰まりがあれば自分で対処し、水道メーターよりも上流にあれば、管轄水道局に依頼しましょう。
自分で対処するのが不安な時は専門業者に依頼するのも1つの方法です。
詰まりの位置や状況に合わせて対応しましょう。