パッキンの耐用年数は10年!劣化する原因と交換すべき時のサイン
最終更新日 2023年6月29日
水道の蛇口のパッキンは、何年で劣化するかご存知ですか?
答えは、およそ10年です。
たいていは、蛇口の水漏れなどから、パッキンの劣化がわかります。
劣化したら、新しいパッキンに交換しなければなりません。
この記事では、パッキン劣化のサインから、劣化する原因、自分で新しいパッキンに交換する方法と、業者に依頼する方法について、詳しく解説していきます。
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蛇口の水漏れ・ハンドル不具合・異音はパッキンの劣化のサイン
蛇口のパッキンが劣化すると、主に以下のような症状が現れます。
これらはパッキン劣化のサインであり、このような症状が出たら、パッキンを交換する必要があります。
<1>蛇口の吐水口から水が漏れる
蛇口を閉めた状態で、吐水口からポタポタと水が漏れてくる場合、「コマパッキン」の劣化が進行したことで水道管とのすき間が広がり、水をせき止めきれない状態になっています。
コマパッキンとは、水道の吐水口のケレップ(コマ)に取り付けられている部品です。
密着性の高いゴムで作られており、吐水口から水が出るのをせき止める役割を持っています。
これが劣化して、給水管からの水をせき止められなくなると、やがてはハンドル部分から水漏れするようになるケースもあり、そのままにしていると水漏れはどんどんひどくなっていきます。
<2>蛇口の結合部から水が漏れる
パイプの根元から水が漏れる場合は、水道管とパイプのつなぎ目に取り付けられている「Uパッキン」が劣化しているサインです。
吐水口やハンドル部分の水漏れ同様、放っておくとどんどん悪化します。
<3>ハンドルが固い・ガタつく
蛇口のレバーハンドルが固くて回らない、またはがたつく理由の1つに、「三角パッキン」や「スピンドル」といった蛇口の部品に施されているグリス(潤滑油)が切れ、滑りが悪くなっていることが挙げられます。
まずは蛇口の表面が錆びていないか確認し、問題ないようなら蛇口のハンドル部分を取り外し、内部に水道水に含まれるミネラルの結晶が溜まっていないかどうかチェックしましょう。
蛇口が錆びているようなら蛇口自体の交換が必要です。
ミネラルの白い結晶が溜まっている場合は、綺麗に取り除き、一旦ハンドルを戻して正常に動くようになったかどうかを確認してみましょう。
ミネラルの結晶を取り除いても動きが固いようなら、パッキンやスピンドルのグリス切れが原因でしょう。
市販の水栓用グリスを補充するのもよいですが、グリスが切れた三角パッキンのほとんどは摩耗しています。
今後のことを考えても、新しい三角パッキンに取り替えてしまったほうがよいでしょう。
<4>ハンドルをひねると異音がする
水を出す度にハンドル式の蛇口から「キーン」という異音が聞こえる場合は、コマパッキンのゴム部分の劣化が考えられます。
劣化が進むとコマパッキンと水道管のあいだにかすかなすき間が生じ、異音などの不具合を起こします。
これは水漏れの前段階であり、放置しているとやがて水漏れを起こすでしょう。
パッキンが劣化する原因は水流や水圧の負荷
蛇口のゴムパッキンは、使用するうちに劣化していくのですが、それはパッキンが水流の影響で摩耗したり、水圧が原因で曲がったり変形したりするためです。
そのように原形をとどめなくなると、金属部分やプラスチックとの間にすき間が生じ、水漏れなどのトラブルを招きます。
大量の水を勢いよく流すような使い方を頻繁にしている場合は、パッキンの劣化が早く、5〜6年で取り替えなくてはならないケースもあります。
水道の蛇口に使われているパッキンの役割と耐用年数
パッキンの役割は、水道のパーツの隙間から水が漏れないように密封することです。
蛇口など動くパーツがついている部分にゴム製のパッキンがつけられていることが多く、水道を使用していると少しずつ劣化していきます。
このため、パッキンの耐用年数は、一般的に10年ほどになります。
交換の目安は、水道に取り付けてから10年後ということです。
ただし、水道の使用量が多いほど、消耗も激しくなります。
この場合、たとえ使用期間が10年に満たなくても、パッキンが寿命を迎えることは少なくありません。
パッキンが劣化したときは新しいパッキンへの交換が必要
上記で見てきたように、パッキンは劣化するものであり、およそ10年以内に交換が必要です。
特に、水漏れや何かのトラブルがある場合は、早急に新しいパッキンに交換しなければなりません。
この場合、どこの部分のどのパッキンの交換が必要なのか、見極める必要があります。
パッキンの種類
パッキンには、さまざまな種類があります。
家庭で使われる主なタイプは、「平パッキン」「Oリング」「三角パッキン」「Uパッキン」「コマパッキン」の5種類です。
【1】平パッキンの特徴
平パッキンは、平たいリング状を呈する5円玉のような形をしていて、各種のパッキンの中でも、もっともスタンダードなタイプといわれています。
一般的に水道と給水管との接続部分で使われるケースが多く、市販品は「給水管パッキン」と呼ばれることが少なくありません。
【2】Oリングの特徴
Oリングは、その名のとおりO字状のパッキンです。
リング状という点では平パッキンと大きく変わりませんが、全体に角張らずドーナツのように丸い特徴を持っています。
主な使用箇所としては、シャワーヘッドの根元などが挙げられます。
【3】角パッキンの特徴
三角パッキンは上からみると円形ですが、断面は上下のうち片方がすぼむ三角形状です。
水道のハンドル内にあるナットにぴったり合わせるため、この形に加工されています。
そのため、「水栓ハンドル内パッキン」あるいは「水栓上部パッキン」と呼ばれる場合もあります。
【4】Uパッキンの特徴
Uパッキンも三角パッキンと同じく全体は円形状を呈しますが、上面に溝が彫られ断面形はU字状です。
水道は蛇口のパイプを左右に動かすことも少なくありませんが、溝のあるUパッキンがパイプの根元に取り付けられているため、蛇口の回転運動がスムーズになります。
【5】コマパッキンの特徴
コマパッキンは、おもちゃの独楽に似た形状が名前の由来です。
水道のハンドルをひねると、コマパッキンも回転して水の流れを止める仕組みを持っています。
パッキンのゴムと金属部品が一体化した構造であり、「ケレップ」の別称もあります。
パッキンのサイズ
パッキンのサイズは、水栓によって採用されているものが異なります。
種類としては、直径14ミリ、17ミリ、20ミリ、23ミリの4種類があり、さらに使用水栓によって、規格品13、普及品20、都市型および市型13、規格品20、規格品25の5種類が存在します。
これらはパッケージに表示されているので、わかる場合にはそのサイズのパッキンを購入してくればいいでしょう。
わからない場合には古いパッキンを持っていって、サイズに合ったものを選ぶ必要があります。
パッキンの選び方
このように、パッキンには様々な種類とサイズがあります。
どのパッキンを選べばいいか確認したいときは、メーカーや品番を把握すると確実です。メーカーや品番がわかると、わざわざ水道を分解してパッキンを取り出さなくても、どのようなパッキンが使われているかわかります。
メーカーや品番は水道のシングルレバーや水栓に記載されている場合が多いため、確認してみてください。
パッキンが合っていないと取り付け部分に隙間ができ、水漏れの原因になります。
再び取り外して適切なパッキンに変えるとなると手間もかかるため、最初からきちんと調べておきましょう。
これらがわからない場合は、上記のパッキンの種類やサイズを参考にしてください。
業者にパッキン交換作業を依頼するべきか判断する基準や方法
基本的に自分で水漏れ修理をすることは、DIYの中では簡単な部類に入りますし、水漏れの原因にもよりますが、ほぼ失敗することのないものです。
そのため、まずは自分で交換作業をしてみるというのが一つの手です。
しかし、そのようなことを行うのに不安がある場合には、業者に依頼した方が無難といえます。
水栓の仕組みがよくわからない場合にも、業者に依頼した方が無難です。
また、自分で修理ができない水漏れであるケースも、業者に依頼しましょう。
蛇口や水栓の水漏れは、パッキンやカートリッジの交換で修理が可能ですが、それ以外の箇所が水漏れしている場合には手に負えなくなる可能性があります。
水道管そのものから水漏れしている場合には、パッキンやカートリッジの交換とは比べ物にならないぐらい難易度が上がりますので、業者に依頼して、配管を修理するか交換するかした方が安全ですし、修理後も安心できます。
パッキンやカートリッジを交換しても水漏れが収まらない場合や、水漏れ箇所がわからないような場合にも、専門家である業者に依頼するのが良いでしょう。
ただ、賃貸物件の場合には、自分で修理をしたり、自分で業者に依頼したりするのではなく、まずは管理会社やオーナーへ相談することが、トラブルを避ける上でも重要です。
特に、水漏れの原因が蛇口や水栓の劣化によるものであれば、所有者が修理する責任があるためです。
また、水道栓を共有しているなどの場合も、トラブルを避けるためには、まず共有者に相談してからにしましょう。
自分でパッキン交換を行う場合
水漏れが蛇口の吐水口やハンドル部分、蛇口の結合部からのものである場合は、パッキンの劣化によるものであり、自分で修理できる可能性が高いです。
ですから、よほど不安な方以外は、まず自分でパッキン交換の作業をしてみましょう。
自分で水道のパッキン交換をするメリットと注意点
水漏れの原因がパッキンの劣化である場合、自分で交換すれば、新しいパッキンや最低限の工具を購入する費用だけ(部品だけなら数百円、工具を揃えても1,000円~3,000円程度)で済ませられるという、費用面で大きなメリットがあります。
ただし、自分で対応するとなると、部品を紛失したり、誤って水道のパーツを破損したりする恐れもあるため、慎重さが求められるところが注意点です。
ひととおり作業が終わっても、取り付け方に問題があれば不具合を誘発するというリスクもあります。
水道周りの修理に慣れていない人は、十分注意しながら作業をしましょう。
パーツの破損や不具合が発生してから業者に依頼するとなると、パッキンの交換費用だけでなく、余計な修理代までかかってしまいます。
自分でパッキンを交換する方法
それでは、自分でパッキンの交換作業を始めてみましょう。
ここでは、パッキンの交換作業を水道のタイプ別に解説していきます。
STEP0:交換に必要な道具を準備する
まず、パッキンの交換に必要な道具を準備しましょう。
水道のパッキンを交換するときは、新しいパッキンとともに以下の道具が基本的に必要です。
- モンキーレンチ
- ラジオペンチ
- トルクレンチ
- プラス・マイナスドライバー
- ピンセット
- 雑巾
モンキーレンチは、水道のハンドルを固定しているビスを外すために使います。
トルクレンチがあると、ナットの締め付け具合も簡単に判断できて便利です。
プラス・マイナスドライバーはネジを外す際などに必要となります。
また、パッキンを取り外す際は、ピンセットがあると作業しやすいです。
雑巾は、外した部品の汚れを取るとき、こぼれた水を拭き取るときなどにあると便利です。
パッキンを交換する水道のタイプによっても必要な道具は異なるので、これ以外にも状況に合わせて必要な道具を用意しましょう。
STEP1:パッキンを交換する(水道のタイプ別に工程が違う)
水道にはさまざまなタイプがあるため、それぞれに合わせて交換する必要があります。また、パッキンを交換する際は、事前に止水栓や水道の元栓を閉めておき、作業中に水が出ないようにしておきましょう。
単水栓の場合
単水栓とは、水を出したり止めたりする機能だけが備わっている水栓のことです。
1つの蛇口からは水とお湯のどちらかしか出せない、水栓の種類の中でもっともシンプルなタイプです。
モンキーレンチでナットの緩みを解消すれば水漏れが直る場合もありますが、それでも改善されないときは、次の手順でパッキンの交換が必要です。
ただし、単水栓の水漏れは、蛇口の故障によって起きるケースもあり、その場合、蛇口そのものを交換しなければならない可能性があります。
シングルレバー混合水栓の場合
シングルレバー混合水栓とは、ハンドルを動かすだけで水の温度や水量を調整できる水栓です。
ハンドルを左右に動かすと温度が変化し、上下に動かすと水量が変わる商品がほとんどです。
水を出している状態で水漏れが気になるならパッキンが劣化している可能性が高いため、次の要領で早めに交換しましょう。
シングルレバー混合水栓にはパッキンが2つあるため、その両方を交換しましょう。
パッキンを交換した後で部品を正しくもとに戻すためには、スマートフォンやデジカメなどで写真を撮っておき、もともとどのように付いていたかを確認できるようにしておくと安心です。
ハンドル混合水栓の場合
ハンドル混合水栓は、1つの蛇口に対して水とお湯の2つのハンドルがある水栓です。
それぞれのハンドルをひねり、水の温度と水量を調整します。
ハンドルの付け根から水漏れするときはパッキンの交換が必要です。
ハンドル混合水栓には、三角パッキンやコマパッキンがついています。
パッキンの種類をあらかじめ確認しておき、間違わないように交換しましょう。
シャワーホースの場合
お風呂場ではサーモスタット混合水栓が採用されている場合が多く、シャワーホースから水漏れしているときは、水栓ではなくシャワーホースのパッキンが劣化している可能性があります。
シャワーホースのパッキンを交換するだけなら、工具を使用せずに作業を完了させられます。
シャワーホースのパッキンは簡単に交換できるため、まずはパッキン交換で症状を改善できるかどうか確認してみましょう。
ただし、シャワーホースではなくシャワーヘッドから水漏れしているときは、水栓の開閉バルブにトラブルが発生していると考えられます。
自分でパッキンを交換しても水漏れが直らない場合はどうすればいい?
上記の手順通りにパッキンの交換をしても、水漏れが直らない場合もあります。
その場合には、水道修理の専門業者に相談するしかありません。
ただし、以下の原因も考えられるので、一度確認してみましょう。
自分でパッキン交換したのに直らない時に考えられる原因
パッキンのサイズが間違っている
パッキンのサイズが間違っていると、密封性が弱くなるため、水道の水圧を抑えることができません。
この理由で水道の水栓や蛇口からの水漏れが直らない場合には、メーカーに問い合わせてサイズを確認することで、修理後のトラブルを避けることができます。
倒産していないメーカーであれば、多くはホームページ上で情報を提供しているので、それらを参考に修理部品を手に入れることもできます。
締め付けがゆるい
部品の締め付けがゆるいと、その隙間から水漏れしてきます。
もう一度しっかりと締め付けましょう。
水栓や蛇口が汚れていたり、錆が発生したりしている
汚れや錆が原因で、隙間ができ、水漏れすることがあります。
金属部分には、重曹を使ったり、強力なアルカリ性洗剤を利用したりすれば、効果的に汚れを落とすことができます。
ただし、パッキンなどゴム部品は、強力なアルカリ性洗剤を使うと溶ける可能性があるので、注意が必要です。
業者にパッキンの交換を依頼する場合
自分で修理を行っても症状が改善しない、或いは作業に失敗してしまった場合や、そもそも自分で修理するのが不安な場合は、水道修理の専門業者に修理を依頼しましょう。
その際、必ず料金を明示している業者を選び、事前にどの程度の料金がかかるのか見積もりを出してもらってから依頼するのが、法外な請求をされない上でも重要です。
場合によっては何社か相見積もりを取るのもいいでしょう。
パッキン交換の費用相場
パッキンの交換を業者に依頼する場合の費用相場はどれくらいでしょうか。
この場合、部品代+作業料金、加えて出張料がかかります。
費用は業者によってさまざまですが、パッキンやカートリッジを交換するだけであれば、5,000~12,000円程度が相場です。
ただし、蛇口の種類によっては、相場以上の交換費用が必要かもしれません。
自分の作業だと不安なときは業者に気軽に相談を!
これまで、水道のパッキンの交換についていろいろと解説してきましたが、この記事を読んでも自分で修理するのに不安な時には、気軽に業者に相談しましょう。
相談・見積もりだけなら、無料の業者も多いので、安心です。
業者に相談する時には、まず実績が豊富なところを選ぶのがいいでしょう。
また、上記のような費用相場をチェックしておき、適正価格で対応しているところを選ぶことも重要です。
アフターサポートに対応している業者もあるので、そこもポイントに業者を選ぶことをおすすめします。
こうした業者であれば、水周りの修理やメンテナンスも信頼して任せられるでしょう。 パッキン交換をはじめ、水道の水漏れは早めに対処するのが肝心なので、自分自身が納得して、よりスムーズに取り組める方法を選んで解決するようにしましょう。