最終更新日 2023年6月29日

給湯器に何か故障や不具合が生じた場合に、給湯器のリモコンの画面に数字が点滅することがあります。

これはエラーコードと呼ばれるものです。

急にこのような数字が出ると焦りますが、正しく理解すれば、故障や不具合の原因が特定できる可能性があります。

この記事では、エラーコードの意味と、エラーコードが出たらまずすること、そしてPaloma(パロマ)の給湯器のエラーコード一覧をお伝えしていきます。

エラーコードの意味

エラーコードは、給湯器に何か異常や不具合があることを知らせるアラートです。

リモコンの画面に、給湯専用機は2桁の数字、ふろ給湯器は3桁の数字の点滅で表示されます。

エラーコードを確認することで、どのような故障や不具合が起きているかの原因を特定でき、どう対処すればいいかがわかります。

エラーコードは各メーカーによって違うので、同じ番号でもメーカーによって不具合の原因が異なるため、必ず自分の使っている給湯器メーカーのエラーコードを確認しましょう。

この記事では、Paloma(パロマ)のエラーコードを取り上げます。

エラーコードが出たらまずすること

エラーコードが出たら、まずリモコンの運転・電源スイッチをOFFにします。

そして給湯器本体の電源プラグを一旦抜いて再度差し込みます。

これでエラーが出なければ使用可能です。

再度エラーが出たら、取扱説明書やこちらの記事でエラーコードの内容を確認し、自分で対処できない場合は、修理・交換依頼が必要になります。

Paloma(パロマ)のエラーコード一覧

ここからは、Paloma(パロマ)のエラーコード一覧をお伝えいたします。

たくさんあるので、ご自宅のエラーコードを探すのが大変かもしれませんが、注意して探してください。

 エラーコード 異常内容 診断および修理内容
101 給湯ファン送風量低下 給湯熱交換器・ファンシロッコ・給気口の掃除。
102 ふろ燃焼室温度異常 熱交換器・ファンモータの掃除又は交換。
111 給湯点火不良 イグナイタ・フレームロッド・ガス電磁弁・ガス比例弁の確認。
112 ふろ点火不良 イグナイタ・フレームロッド・ガス電磁弁・ガス比例弁の確認。
121 給湯立ち消え安全装置作動 フレームロッド・ガス電磁弁・ガス比例弁の確認。
122 ふろ立ち消え安全装置作動 フレームロッド・ガス電磁弁・ガス比例弁の確認。
140 壁面火災安全装置(温度ヒューズ)作動 温度ヒュ-ズ交換又は面状OHLの交換。
140 過熱防止装置作動 温度ヒュ-ズ交換又は面状OHLの交換。
141 給湯空だき過熱安全装置作動 ハイリミットの交換又はフード部温度ヒューズの交換。
142 ふろ空だき過熱安全装置作動 ハイリミットの交換又はフード部温度ヒューズの交換。
150 空焚き安全装置作動(バイメタルスイッチ) 給湯内胴サーミスタ・給湯出湯サーミスタ・給湯水量センサ・ガス電磁弁・ガス比例弁の確認。
151 給湯ハイカット異常 給湯内胴サーミスタ・給湯出湯サーミスタ・給湯水量センサ・ガス電磁弁・ガス比例弁の確認。
151 給湯沸騰安全装置作動 給湯内胴サーミスタ・給湯出湯サーミスタ・給湯水量センサ・ガス電磁弁・ガス比例弁の確認。
152 風呂ハイカット異常 風呂出湯サーミスタの確認。
161 給湯出湯温度異常 ガス比例弁の確認。
162 落とし込み時入水温度異常 給湯入水サーミスタの確認。
203 水位スイッチ異常 水位スイッチの確認又は交換。
240 リモコンスイッチ故障 リモコン交換。
241 給湯タクトスイッチ異常 最大ボタン・最小ボタン、配線の確認又は電装基板の交換。
252 循環水流スイッチON異常 循環水流スイッチの確認 (4L/min以下にてONになっている)。
263 上位水位スイッチOFF異常 水位スイッチの確認及び交換。
290 ドレン検知作動 中和器水位電極 、中和器またはドレン排水経路の詰り。
291 給湯内胴温度低下異常 給湯内胴サーミスタの確認、バイパスミキシング弁の確認。
311 給湯入水サーミスタ断線 給湯サーミスタの交換。
312 ふろ戻りサーミスタ断線 ふろ戻りサーミスタの交換。
321 給湯内胴サーミスタ断線 給湯内胴サーミスタの交換。
322 ふろ往きサーミスタ断線 ふろ往きサーミスタの交換。
331 給湯出湯サーミスタ断線 給湯出湯サーミスタの交換。
341 外気温サーミスタ断線・短絡 外気サーミスタの交換。
351 給湯サーミスタ異常 サーミスタが誤接続されていないか確認。
352 ふろサーミスタ異常 ふろサーミスタが誤接続されていないか確認。
390 ふろ燃焼室サーミスタ異常 ふろ燃焼室サーミスタの交換。
392 ふろ燃焼室サーミスタ断線 ふろ燃焼室サーミスタの交換。
412 湯張り流量検出異常 落し込み水電磁弁・風呂水量センサの確認及び断水。
432 圧力センサ異常 圧力センサの交換。
435 トイレ水位センサ異常 トイレ水位センサ断線・水道バルブの逆流防止機能の確認。
471 給湯内胴サーミスタ短絡 給湯内胴サーミスタの交換。
510 ガス遮断機能異常(元ガス電磁弁) 元ガス電磁弁・給湯、風呂フレームロッドの確認。
511 ガス遮断機能異常(給湯ガス電磁弁) 給湯ガス電磁弁・給湯フレームロッドの確認。
512 ガス遮断機能異常(風呂ガス電磁弁) 風呂ガス電磁弁・風呂フレームロッドの確認。
520 給湯ガス比例弁回路(電流)異常 給湯比例弁の確認または電装基板の交換。
521
522 ふろ・暖房ガス比例弁(電流)異常 ふろ・暖房ガス比例弁の確認又は電装基板の交換。
542 落し込み水電磁弁異常 落し込み水電磁弁の交換。
545 洗濯切替弁異常 洗濯切替弁の確認。
561 バイパス水電磁弁異常 バイパス電磁弁の交換。
572 ポンプ切替弁モータ異常 切替弁の交換。
573 出湯切替弁異常 出湯切替弁の交換。
575 トイレ切替弁異常 トイレ切替弁の確認。
583 ポンプ切替弁異常 ポンプ切替弁の交換。
610 ファン回転数異常 ファンの交換。
611 給湯ファン故障 給湯ファンの交換。
612 ふろファン故障 ふろファンの交換。
632 ポンプ異常、循環水流スイッチOFF異常 循環水流スイッチの確認(4L/min以上でもOFFのまま)又はポンプの交換。
642 ふろ循環ポンプ故障 ふろ循環ポンプの交換。
651 水量調整弁全開位置検出不良 水側組立の交換。
661 バイパス制御モータ全開位置検出不良 水側組立の交換。
700 マイコン故障 電装基板の交換。
711 給湯ガス電磁弁回路異常 電装基板の交換。
712 ふろガス電磁弁回路異常 電装基板の交換。
721 給湯炎検出回路異常 給湯側フレームロッドの確認を行い、正常であれば電装基板の交換。
722 ふろ炎検出回路異常 ふろ・暖房側フレームロッドの確認。
740 給湯リモコン故障 給湯リモコンの交換。
750 風呂(シャワー)リモコン故障 風呂(シャワー)リモコンの故障。
760 リモコンとの通信異常 リモコン・電装基板・リモコンケーブルの確認。
765 通信異常 洗濯注湯リモコン・洗濯注湯基板・リモコンケーブルの確認。
772 ふろ電熱対回路異常 電装基板の交換。
790 ファン電圧検出異常 給湯ファン・暖房ファンの確認又は電装基板の交換。
791 給湯ファン電流検出異常 電装基板の交換。
801 給湯ファス電磁弁遮断時炎検出有り 給湯ガス電磁弁・フレームロッドの確認(消火したが炎検知有り)。
802 風呂ガス電磁弁遮断時炎検出有り 風呂ガス電磁弁・風呂フレームロッドの確認(消火したが炎検知有り)。
811 給湯燃焼時非燃焼部炎検出有り 給湯ガス電磁弁・フレームロッドの確認(1本燃焼時他燃焼部も炎検知有り)。
820 ガス種別制御データ異常 ガス種コネクタ・ガス種データを交換又は電装基板の交換。
888 一般的な使用で10年相当使用されたための点検推奨時期のお知らせ 【故障ではありません】使用はできますが、今後も安全にお使いいただくため、パロマへ点検(有償)の依頼をしてください。(◉4参照)
901 給排気閉塞異常 熱交換器(内胴)、ファンシロッコ、給気口の清掃。
920 中和剤減少報知 中和剤の交換。
930 中和剤交換時期報知 中和剤の交換。
991 給湯ファン送風量低下(機器停止) 給湯側のファン・熱交換器を掃除した上で器具停止解除操作。
992 ふろ燃焼時ファン送風量低下(機器停止) 風呂側のファン・熱交換器を掃除した上で器具停止解除操作。

点検時期のお知らせ

リモコンの表示が「888」となっている場合は、故障や不具合ではなく、点検時期のお知らせとなります。

故障とは違いますので、使用には支障ありませんが、これは一定の使用期間(約10年)を経過した場合(もしくはそれに相当する使用回数を超えた場合)に表示されるものです。

給湯器は使用し続けると経年劣化により必ず不具合が起こるため、メーカーが使用期限を設定しているのです。

そのため、Palomaは10年目に法定点検を行っており、製造から9年以上経った給湯器には、「あんしん点検」を推奨しています。

法定点検とは、経済産業省が定めた「長期使用製品安全点検制度」に基づく点検です。

給湯器は、経年劣化により事故に繋がる危険性があるため、その事故を防ぐために行われるのが法定点検で、製造から9~11年経ったときに実施することが責務とされています。

販売者は所有者票に登録された情報から、法定点検の時期になったら通知を行い、通知を受け取った所有者と合意のうえで点検を実施します。

一方、あんしん点検とは、所有者の任意で申し込む点検です。

点検基準は、消費生活用製品安全法に定められた法定点検の基準に準じて設定しています。

点検料金は、小型湯沸かし器で8,800円、給湯機器、給湯付きふろ釜で10,450円(いずれも税込み)となっています。

修理か交換か判断する基準

ガス給湯器の設計標準使用年数は、各メーカーとも10年が目安となっています。

先述したように、給湯器は経年劣化による不具合が起こり、それが重大な事故に繋がる恐れがあるため、使用期限が設定されているのです。

つまり、給湯器の寿命は、ほぼ10年と考えて良いでしょう。

10年以上使用している場合、メーカー側では部品の生産が終了しているので、部品の保存義務が消失しており、パーツ交換ができないことがあります。

また、メーカー修理の費用も買い換えるより高額になるケースもあり、修理をしても全体としては長年使用していることに変わりはないため、すぐに別の箇所が不具合を起こす可能性があります。

したがって、使い始めて10年ほどが経つ場合は、修理ではなく新しいガス給湯器に交換することも視野に入れて検討した方が良いでしょう。

給湯器のエラーコードには早急に対処しよう

給湯器の故障や不具合は重大な事故に繋がる恐れがあるので、放置したりせず早急に対処し、もし自分で対処できない場合は必ずすぐにメーカーや専門業者に点検を依頼しましょう。