ペットボトルを用いたトイレ詰まり修理方法をプロが解説
最終更新日 2023年6月29日
トイレ詰まりを解消する道具として広く知られているラバーカップ。
ラバーカップは自力でトイレ詰まりを解消できる便利な道具ですが、常備していないというご家庭も多いのではないでしょうか。
実は、ラバーカップなど、トイレ詰まりを解消する道具がない場合でも、ペットボトルを利用することで詰まりを解消することが可能です。
この記事では、「わざわざホームセンターまで買いに行く余裕がない」「家にあるものですぐに直したい」という方に向けて、ペットボトルを用いたトイレ詰まり修理方法を解説いたします。
町の水道修理センターは、創業17年、修理実績20万件以上の水のトラブル解決の専門家です。これまで、 関東(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、群馬、栃木)、中部・東海(愛知、三重、岐阜)、関西(大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀)のエリアで、トイレやキッチン、流し台、お風呂、洗面台、排水溝、排水管、給湯器、蛇口など、あらゆる水回りのトラブル解決を行ってきました。365日24時時間、即日対応で、最短30分で駆けつけます!
ペットボトルでトイレの詰まりを直せるって本当?
実はペットボトルはラバーカップの代用品としてトイレ詰まりの解消に使用することができます。
下準備としてペットボトルを加工する必要がありますが、10分ほどあればできる作業内容なので、誰でも簡単に実践することが可能です。
また、ラバーカップの場合、使い終わったあとは洗浄して収納しておく必要がありますが、ペットボトルは使い終わったらそのまま捨てることができます。
すぐに用意できるという面だけでなく、収納面や衛生面から考えても手軽にトイレの詰まりを解消できる方法です。
詰まりの原因によってペットボトルで修理できるケースとできないケースがある
ペットボトルで修理できる原因とできない原因をまとめました。
ペットボトルで修理できる異物 | トイレットペーパー、排泄物、水に流せるトイレシート |
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ペットボトルで修理できない異物 | おもちゃ、スマホ、ボールペンなどの固形物、オムツ、生理用ナプキン、ペットシーツ |
ペットボトルで修理できるのは、水に溶ける異物が原因で詰まっている場合です。
一方で、水に溶けない異物や吸水性が高い異物が詰まっている場合は、ペットボトルで修理することはできません。
ペットボトルで修理できない詰まりを無理に解消しようとすると、便器や排水管が破損したり、詰まりが奥に押し込まれたりして状況が悪化することがあるため注意しましょう。
ペットボトルで修理できるケース
ペットボトルで修理できるケースとは、水に溶かせる異物を流してしまったケースです。
水に溶かせるものとは、「トイレットペーパー」「排泄物」「水に流せるトイレシート」などを指します。
水に溶かせるものは、吸引することで崩れやすいという特徴があるので、ペットボトルで解消することが可能です。
ただし、ペットボトルで解消できるケースでも大量に流して詰まっている場合は、詰まりが解消できない場合があります。
解消できない場合は無理をせず、他の方法を試すか専門業者に依頼しましょう。
ペットボトルで修理できないケース
ペットボトルで修理できないケースとは、水に溶けない異物が原因で詰まっている場合です。
水に溶けない異物とは、「おもちゃ」「スマホ」などの固形物や、「紙オムツ」「生理用ナプキン」などの吸水性の高い異物を指します。
特に、吸水性が高い紙オムツや生理用ナプキンは水を吸って膨張し、便器の中に隙間なく詰まってしまうため、ペットボトルで解消しようとするとさらに奥に仕込まれ、状況が悪化する可能性があります。
何が原因でトイレ詰まりを起こしているか分からない場合も、ペットボトルで修理しようとするのは危険です。
水に溶けない異物が原因の詰まりや、詰まりの原因が分からない場合は専門業者に依頼しましょう。
ペットボトルでトイレ詰まりを修理するための下準備
ペットボトルでトイレ詰まりを解消するには、以下の4つの下準備が必要です。
- ペットボトルをはさみやカッターで加工する
- 止水栓を閉める
- ウオシュレットの電源プラグを抜く
- 窓やドア、換気扇で換気をする
トイレ詰まりを解消する作業中にタンクの中の水が流れてきてしまうと、トイレ詰まりの原因となっている異物が奥のほうに流れていってしまいます。
便器の奥にある排水管まで流れて詰まってしまった場合、自力では対処することができません。
トイレ詰まりの原因となっている異物が流れてしまわないように、止水栓を閉めておきましょう。
壁や床からタンクまで給水管で繋がっていますが、止水栓はその給水管の途中に設置されています。
マイナスドライバーで時計回り(右回り)に回すと閉めることができます。
止水栓を閉める際は、マイナスドライバーを回した回数を覚えておきましょう。
止水栓は水の勢いを調節する役割があるため、トイレ詰まりの作業が終わったあとに元の状態に戻さないと、水の勢いが弱すぎたり強すぎたりすることがあります。
ペットボトルの加工手順
ペットボトルは、そのままの形では詰まりを解消することができないため加工する必要があります。
ペットボトルの材質によってはすぐにへたって使えなくなることがあるので、炭酸飲料やお茶などの分厚くて固いペットボトルを2、3本用意しておくとよいでしょう。
準備するものは、500mlのペットボトルとカッターまたははさみなどのペットボトルを裁断できるものです。
準備ができたら、ペットボトルの底側4cmほどを切り離します。
切り離した底側の部分と飲み口の蓋は不要なので捨ててしまってもかまいません。
以上でペットボトルの加工は完了です。
切り離したあとは切り口で皮膚を傷つけないように注意しましょう。
ペットボトルでトイレ詰まりを修理するための手順
ペットボトルでトイレ詰まりを修理するための手順は以下の通りです。
- STEP1:便器内の水の量を調節する
- STEP2:排水溝にペットボトルを差し込む
- STEP3:ペットボトルを上下に動かし、詰まりを解消する
- STEP4:水を流して詰まりが解消されたことを確認する
ペットボトルを上下に動かす際に、水や排泄物が跳ねる場合があります。
手が汚れないようにゴム手袋をはめて作業を進めましょう。
STEP1:便器内の水の量を調節する
便器の中の水位が通常よりも高い場合は、給水ポンプやバケツで汲み出して通常の水位になるまで調節しましょう。
水位が低すぎる場合は水を注いで通常の水位まで戻します。
水位を戻しておくことで、ペットボトルを用いた詰まり解消作業がしやすくなるため、必ず行いましょう。
STEP2:排水溝にペットボトルを差し込む
ゴム手袋をはめた指でペットボトルの飲み口を指で押さえながら、トイレの排水溝(水溜り部分)にペットボトルを差し込みます。
飲み口を蓋ではなく指で塞ぐことで、真空状態のまま便器内の水を流動させることで詰まりを解消することが可能です。
STEP3:ペットボトルを上下に動かし、詰まりを解消する
排水溝に差し込んだペットボトルを、ラバーカップを使用する要領で上下に動かして詰まりを解消します。
指で空気圧を調整しながら何度か上下に動かすことで、詰まりの原因が動いてほぐれ、詰まりを解消することができます。
上下に動かしている時に水が跳ね返る場合があるので注意しましょう。
STEP4:水を流して詰まりが解消されたことを確認する
「ゴポゴポ」という音がしてきたら、バケツで水を少しずつ流して詰まりが解消されたことを確認します。
次に最後に止水栓を開け、トイレのレバーを「小」の方に回して水を流し、通常通りに流れることを確認できれば、トイレ詰まりの解消作業は完了です。
ペットボトルで詰まりを解消するときの注意点
ペットボトルでトイレ詰まりを解消する際の注意点は以下の3点です。
- 注意点1:ペットボトルの切り口で皮膚を傷つける危険性がある
- 注意点2:水や詰まっていた異物が飛び散る可能性がある
- 注意点3:力任せに動かすと便器を傷つける場合がある
ペットボトルの底側3cmを切り離したあとは切り口の部分で皮膚を傷つけないように注意しましょう。
ペットボトルの加工作業をする際は、軍手で手を保護しておくと安全に作業を進めることができます。
また、ペットボトルを排水溝に入れて上下に動かすときは、水や詰まっていた異物が飛び散ることがあります。
気になる場合は下準備として、床や便器を新聞紙やビニール袋で保護しておくのがおすすめです。
また、ペットボトルを上下に動かす際に力任せに動かしてしまうと、便器を傷つける原因になります。
様子を見て力加減を調整しながら行いましょう。
詰まりの原因がわからない場合は専門業者に依頼しよう!
ペットボトルがラバーカップの代用品として利用できる優れものです。
しかし、トイレ詰まりの原因が水に溶けない異物だったり、そもそも原因が分からない場合は、排水管や便器が破損して水漏れを起こしたり、詰まりの原因が奥に押し込まれたりしてしまい、状況を悪化させる可能性があります。
原因が分からない場合や、水に溶けない異物が詰まっている場合は、自分で解消しようとするのは避け、専門業者に依頼しましょう。