給湯器故障のよくある原因5選とそれぞれの対処法
最終更新日 2022年1月24日
給湯器からお湯が出ない、異音や異臭がする、水漏れしている、などの「故障かな?」と思える症状が出たら、焦りますよね。
そんな時、その症状は何が原因で、どのように対処すればいいのかわかったら、心強いと思いませんか?
この記事では、給湯器故障のよくある原因を5つ挙げ、それぞれの症状と対処法を解説していきます。
給湯器故障のよくある原因5つ、その症状と対処法
給湯器故障のよくある原因は、以下の5つです。
- 経年劣化
- 凍結
- 雨による影響
- 過重な負担
- メンテナンス不足
ここでは、その一つひとつについて、症状と対処法を解説していきます。
原因1:経年劣化
まず、給湯器故障の一番よくある原因は、経年劣化です。
配管のパッキンのゴムや、繋ぎ目のナットなどが特に劣化しやすい部分です。
そもそも給湯器の耐用年数は、約8~10年とされています。
使い続けていくと、どうしても時間とともに様々な部品が徐々に劣化してきてしまいます。
不具合の内容によっては修理できますが、10年以上使用している給湯器では、交換になることも多いです。
経年劣化の症状
経年劣化で現れやすい症状は以下の通りです。
- 給湯器から水漏れしている
- 温度が安定しない
- 熱いお湯が出ない
経年劣化の対処法
経年劣化は、水回りで起こることが多いので、水回りの点検をしましょう。
水漏れがあって、配管のパッキンや金具などの劣化が原因の場合は、それを交換すれば対処できます。
ただし、水回りの点検ができない場合や、点検してみても異常がなさそうに見えるのに水漏れが直らない場合は、すぐに業者に相談しましょう。
給湯器が水漏れを起こすと、不完全燃焼を起こすことがあるため、放置すると危険です。
また、「温度が安定しない」「熱いお湯が出ない」などの場合は、ガス栓が全開になっていない場合以外は、給湯器内部の不具合や故障が考えられます。
ガス栓を確認して全開になっていたら、給湯器内部の故障の可能性が高いです。
給湯器内部は、専門業者でないと見ることができないので、業者に相談する必要があります。
経年劣化が原因で故障が起こった場合、特に10年以上使用しているものは、修理をしても再度故障する可能性が高いため、交換するのが一般的です。
原因2:凍結
寒い地域や、厳寒の時期などに起こりやすいのが、給湯器の配管の凍結です。
給湯器の凍結は、1、2月が多く、特に外気温が-4℃を下回るような極端に寒い日や、それ以上の気温でも風のある日は、凍結の危険性が高まります。
水は0℃で氷になるので、外気温が0℃以下になり、給湯器本体や水道管が冷やされ配管内にある水の水温が0℃以下になることによって凍ってしまうのです。
また、給湯器を使用しない夜間や、長期間使用していない場合などは、水の流れがなく、水道管に水が溜まったままになっているため、凍結が起こりやすくなってしまいます。
給湯器には、凍結防止のヒーターや自動ポンプ運転などの装置がついていますが、それだけでは防げないことも多いようです。
特に、気温が異常に低い日は、配管内部の水が凍結し膨張することで、給湯器の配管にヒビや亀裂が入ったり、破裂したりすることもあります。
破裂なしの凍結であれば、時間が経てば氷が解けて元通りに使えますが、配管が破裂している場合は配管の交換が必要です。
寒い地域の方は、凍結が起こる前に、配管を保温材や断熱材などで保護する、少量の水を出しっぱなしにしておく、浴槽に湯を張っておく(自動ポンプ運転を作動させるため)などの対策をしておくとよいでしょう。
また、冬に長期間使用しない場合は、家中の給湯栓や風呂の水抜き栓などを開けて、配管内を完全に水抜きしておくことをおすすめします。
凍結の症状
給湯器の凍結で現れやすい症状は以下の2つです。
- 給湯器からお湯も水も出ない
- 給湯器から水漏れしている
凍結の対処法
給湯器からお湯も水も出ない場合は、凍結の可能性が高いので、給湯器のリモコンをオフにして、自然に気温が上昇するのを待ちましょう。
リモコンはオフにしますが、給湯器内部のヒーターを動かすために給湯器本体の電源は切らず、電源プラグも抜かないように注意しましょう。
どうしても急ぎで解凍したい場合は、給湯器本体の電源は切らず、リモコンだけオフにした後、給湯栓を少し開けた状態で、凍結していると思われる配管などの部分に乾いたタオルを巻き、人肌程度のぬるま湯をゆっくりとかけます。
水の流れる音がし始めたら給湯栓を閉め、濡れたタオルを外して水がついた部分を乾いたタオルできれいに拭き取りましょう。
この時水がついたまま放置しておくと、そこがさらに凍結して破損の原因になるので注意が必要です。
ただし、上記の方法を試しても水が出ない場合や給水元栓は回るのに水が出ないなどの場合、気温が上がってしばらくしても水が出ない場合は、給湯器のメーカーへ問い合わせる必要があります。
また、もし気温上昇後に水漏れしている場合は、配管が破損または破裂している可能性が高いので、専門業者に相談しましょう。
原因3:雨による影響
激しい雨や連続した大雨により、給湯器内に雨水が浸入したり湿気が高まったりすると、一時的に点火しづらくなることがあります。
また、古くなった給湯器では、内部に溜まっているゴミやホコリなどが湿気を帯び、不具合や故障に繋がる可能性が高いです。
給湯器は基本的に雨が入り込まない構造になってはいますが、雨の日だけ調子が安定しない場合などは、雨水の浸入が考えられます。
雨水が内部に溜まったままになると、内部の機器や配管が錆びたり破損したりしやすくなるため、早めに専門業者に相談しましょう。
雨による影響の症状
雨による影響で現れやすい症状は以下の3つです。
- 点火しない
- 途中で消える
- 温度が安定しない
雨による影響の対処法
ひとまず使用を中止して、雨が止み給湯器の内部が乾燥してくるまで待ちましょう。
給湯器内部が乾燥してくれば、また通常通り点火するようになります。
雨の日の度に調子が悪くなるようなら、給湯器に覆いなどをかけて雨水の浸入を防ぎます。
それでも不具合がある場合は、内部に水が溜まっている可能性が高いので、専門業者に相談することが必要です。
原因4:過重な負担
家庭用の給湯器を業務用で使用したり、給湯器の能力を超えた使用方法を用いて使用したりする状況が積み重なると、給湯器本体に過度な負担がかかり故障することがあります。
給湯器に過重な負担をかけるような使い方をした場合は、給湯器の寿命に関係なく、早期に壊れてしまう原因となります。
また、ガス不足が起こったり、ガス栓が破損・破裂してガス漏れが起こったりする原因にもなるので注意しましょう。
過重な負担の症状
給湯器に過重な負担かかかっていることによって現れる症状は以下の4つです。
- お湯になるのが遅い(ガス不足)
- 給湯器から異臭がする(ガス漏れ)
- 「ボンボン」というような異音がする(ガス漏れなどによる不完全燃焼)
- 「キーン」という異音がする(配管内の急激な圧力変化による)
過重な負担の対処法
まず、過重な負担をかけるような使い方を改めることです。
ただし、既にガス漏れによると思われる異臭や異音がする場合は、危険ですので早急に専門業者に相談しましょう。
原因5:メンテナンス不足
「故障かな?」と思える症状の原因として意外とあるのがメンテナンス不足です。
メンテナンス不足というのは、普段の清掃や点検が行き届いていないことを指します。
この場合は、丁寧に点検したり清掃したりすれば直ることが多いので、できるだけ自分で早急に対処しましょう。
メンテナンス不足の症状
メンテナンス不足が原因で現れる症状は以下の7つです。
- 追い焚きができない、追い焚きをしても設定温度にならない
- 「ボコボコ」という異音がする
- 以前よりシャワーの水圧が弱い、水の出が悪い
- お湯にならない
- 風呂の沸き上がり温度が低い、設定温度にならない
- 「ゴーッ」という異音がする
- お湯が青く見える、浴槽が青く変色した
それぞれの対処法を見ていきましょう。
<1>追い焚きができない、追い焚きをしても設定温度にならない
追い焚きができない時、設定温度にならない時は、バスタブの循環アダプターやフィルターに汚れや垢が詰まっていないか確認しましょう。
フィルターの汚れによってお湯がせき止められてしまっている場合は、一度キレイに掃除する必要があります。
浴槽内で落としてしまったヘアピンなどの異物が詰まってしまっている可能性もあります。
また、アダプターやフィルターが正しく取り付けられていない場合もありますので、しっかり点検しましょう。
<2>「ボコボコ」という異音がする
バスタブからこのような音が聞こえるときは、循環パイプが正しく設置されていなかったり、熱交換器が汚れたりしている可能性があります。
点検して正しく取り付けるか、汚れていれば丁寧に清掃しましょう。
<3>以前よりシャワーの水圧が弱い、水の出が悪い
シャワーに内蔵されているストレーナーに水垢やゴミが溜まっている可能性がありますので、一度取り外して清掃しましょう。
<4>お湯にならない
給水フィルター、給湯器の水抜き栓フィルター(ストレーナー)が詰まっている可能性があります。
調べてみて、汚れていれば清掃しましょう。
<5>風呂の沸き上がり温度が低い、設定温度にならない
浴槽内のフィルターが汚れている可能性があります。
歯ブラシなどで清掃してから、再度正しく取り付けましょう。
<6>「ゴーッ」という異音がする
給排気口にゴミやホコリが詰まっていたり、虫などが入り込んでいたりすると、このような異音がすることがあります。
給排気口が詰まっていないかどうか確認して、詰まっていたらキレイに掃除しましょう。
<7>お湯が青く見える、浴槽が青く変色した
浴槽をこまめに清掃することで、変色を防げる場合があります。
これ以外に、水中のわずかな銅イオンによって、お湯が青く見えることがありますが、これは異常ではありません。
メンテナンス不足の対処法
上記に挙げたような、それぞれの症状に対する対処法が有効です。
いずれにしても、メンテナンス不足による故障を防ぐためには、各部分を定期的に点検して、こまめに清掃することが重要になってきます。
その他に考えられる原因
ここまで、給湯器故障のよくある原因5つをお伝えしてきましたが、これ以外にも、「故障かな?」と思える症状が出る原因がいくつかあります。
その中でも多いのが、次の2つです。
1、電気系統
単純に、リモコンがオフになっていたり、電源プラグが抜けていたりといった原因で、お湯が出なかったり、お風呂が沸かなかったりする場合があります。
お湯が出ない・お風呂が沸かないという症状は、地震や落雷などで停電した場合や、電気の使い過ぎでブレーカーが落ちた場合なども起こり得る症状です。
リモコンの設定温度が間違っているか、リモコンそのものの故障があり得ます。
考えられる原因は最初に全部点検し、確認しておくことが重要です。
2、水回りの不具合
次に多いのが、水回りの不具合です。
こちらは、お湯だけでなく水も出ない、水漏れしているなどの場合に考えられる原因です。
水道のパッキンや水栓金具の劣化、水道の配管の凍結や破損が原因の場合が多くあります。
これらの場合は、ガス会社ではなく、水道の専門業者に相談するのがいいでしょう。
対処法を試してみても直らない時は業者に相談しよう!
以上、給湯器故障のよくある原因と症状・対処法をお伝えしてきました。給湯器には、基本的には不具合を感知して、不具合の種類ごとにエラーコードで出力してくれる機能が備わっていますので、そちらも参考にしてみてください。
給湯器故障のよくある原因の故障は、特に冬季などは非常に困ることが多いと思います。
そういった場合に、自分で点検できるポイントや、故障の原因と対処法を知っておくことは、とても重要です。
ただし、給湯器の故障は、不完全燃焼から一酸化炭素中毒を招いたり、いきなり爆発したりという危険も考えられます。
したがって、自分で対処法を試してみても症状が直らない場合には、早急に専門業者に相談・依頼することをおすすめします。
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