最終更新日 2022年7月30日

キッチンを使っているときに、なんとなく臭いがする、シンクの排水口付近から臭いが上がってくるというような経験はないでしょうか?

キッチンのシンクから臭いがする原因の一つとして、排水ホースと塩ビ管の間に隙間ができている可能性が挙げられます。

ここでは、シンクからの臭いの一般的な原因を紹介し、その中から特に日ごろ目にすることが少ないと思われる「排水ホースと塩ビ管の間の隙間」に着目して、「排水ホースと塩ビ管の間の隙間」がどうしてできるのか、これをふさぐ方法と手順にはどのようなものがあるのかについて紹介します。

シンクからの嫌な臭いの原因と対策

シンクからの嫌な臭いの主な原因は主に次の3つです。

一つひとつの原因について、対策方法も含め、詳しく見ていきましょう。

【原因と対策1】排水口の汚れ

キッチンの排水口のフタやゴミ受けに、食材のカスや食べ残し、油分、洗剤のカスなどが付着して、腐敗して臭いのもとになっているケースです。

食材のカスや食べ残しが見られない場合でも、フタやゴミ受けの表面がヌルヌルしているときは、油分や洗剤のカスなどが付着して臭いのもとになっています。

対策方法としては、ゴミ受けの中に食材のカスや食べ残しなどの生ゴミがある場合は取り除きましょう。

その後、フタの表面・裏面やゴミ受けの内側・裏側などに付着したヌルヌルしたヌメリを取り除きます。

ヌメリを取るには、台所洗剤を付けて歯ブラシでこする方法や、重曹とクエン酸(お酢)を使って歯ブラシでこする方法などがあります。

また、市販のパイプクリーナーを使って、ゴミ受けや排水口を掃除する方法も有効です。

【原因と対策2】排水トラップの不具合

排水口のゴミ受けの下にある排水トラップに不具合が生じて臭いが出ているケースです。

ゴミ受けの下には排水トラップがあり、水を溜める封水部と封水の上にかぶせる碗(ワン)からできています。

排水トラップに不具合があると、その下の排水ホースや塩ビ管からの臭いが漏れ出てきて、シンクの臭いの原因となります。

具体的には、排水トラップの封水部が壊れて水が溜まっていない場合や、碗(ワン)が正しく取り付けられていなかったり割れたりしている場合が考えられます。

対策方法としては、まず、碗(ワン)がきちんと取り付けられているか、碗が破損していないかを確認しましょう。

そして、碗(ワン)がきちんと取り付けられていない場合は修正して取り付け、もし破損している場合は新しいものに交換します。

次に、封水がきちんと溜まっているかどうかを確認し、破損などがあって封水が溜まっていない場合は交換を検討しましょう。

【原因と対策3】排水ホースと塩ビ管のジョイント部に隙間がある

排水トラップの下にある排水ホースと塩ビ管の間のジョイント部に隙間があるケースです。

排水トラップの下には排水ホースがあり、さらにその下の塩ビ管に繋がっています。

このジョイント部に隙間があると、そこから塩ビ管の中の悪臭が漏れてきて臭いがします。

排水ホースと塩ビ管のジョイント部の隙間の有無を確認するためには、排水ホースが床面に入っていく部分の排水カバーを外して、その下の排水ホースと塩ビ管のジョイント部に隙間があるかどうかを確認する必要があります。

対策方法としては、この隙間をふさぐための「防臭ゴム」や「防臭キャップ」などの市販の部材を取り付けますが、詳しい手順については後述します。

排水ホースと塩ビ管の間の隙間はどうしてできる?

排水ホースと塩ビ管の間の隙間が、キッチンの嫌な臭いの原因の1つになっている可能性があることがお分かりいただけたかと思いますが、その隙間はどうしてできるのでしょうか?

排水ホースと塩ビ管とのジョイント部は、新築時には接着などの方法によってきちんと接続されていて隙間は基本的にはないはずです。

しかし、特に地震などの振動や経年劣化などによって接着が外れたりして隙間ができてしまう事があります。

なお、最近では専用の「接続アダプター」や着脱可能な専用アダプターなどが開発されているため、最近の新築物件では隙間はできにくくなっています。

排水ホースと塩ビ管の隙間をふさぐ方法・手順

キッチンの嫌な臭いの原因の1つである、排水ホースと塩ビ管の間にできた隙間をふさぐ方法は次の3つです。

一つひとつ必要なものや手順などを解説します。

【方法1】防臭ゴムを取り付ける

これは、市販の「防臭ゴム」を取り付けて隙間をふさぐ方法です。

まずは、次のものを準備しましょう。

  • 防臭ゴム:ホームセンターやネット通販などで購入することができます。(※塩ビパイプの太さに合ったものを購入するように注意してください。)

取り付けの手順は次の通りです。

排水ホースの中の水を抜いて、排水ホースを塩ビ管から抜きます。
排水ホースに「防臭ゴム」を通します。
排水ホースを塩ビ管に差し込んで、塩ビ管に防臭ゴムをかぶせます。

【方法2】防臭キャップを取り付ける

これは、市販の「防臭キャップ」を取り付けて隙間をふさぐ方法です。

まずは、次のものを準備しましょう。

  • 防臭キャップ:ホームセンターやネット通販などで購入することができます。(※塩ビパイプの太さに合ったものを購入するように注意してください。)

取り付けの手順は次の通りです。

排水ホースから水を抜いて、排水ホースを塩ビ管から抜きます。
排水ホースに「防臭キャップ」を通します。
排水ホースを塩ビ管に差し込みます。
防臭キャップを下げて隙間をふさぎます。

【方法3】配管用パテで隙間を埋める

これは、隙間を「配管用パテ」で埋めてふさぐ方法です。

「葉管用パテ」は、エアコンホースの貫通部を埋めるためによく使われています。

「配管用パテ」の代わりに、隙間補修用のビニールテープを巻き付ける方法もあります。

まずは、次のものを準備しましょう。

  • 配管用パテ:ホームセンターやネット通販などで購入することができます。
  • ビニール手袋

取り付けの手順は次の通りです。

ビニール袋をはめます。
隙間ができている部分の排水ホースと塩ビ管をきれいに拭き、よく乾燥させます。
パテが柔らかくなるまで手で捏ねて、隙間の幅よりも太めの棒状にします。
棒状になったパテを、排水ホースと塩ビ管の隙間に押し込むように埋めていきます。

※パテの捏ね方が不十分だと、きちんと隙間に埋め込むことができませんので注意しましょう。

キッチンからの嫌な臭いの原因は排水ホースと塩ビ管の間にできた隙間の可能性もある!

本記事では、キッチンからの嫌な臭いの原因として、「排水ホースと塩ビ管の間の隙間」を取り上げて、なぜ隙間ができるのか、隙間をふさぐにはどういう方法があるのかなどについて詳しく説明しました。

本文中でも紹介しましたが、一般的な臭いの原因は排水口にたまったゴミが腐敗した臭いだったり、排水トラップの不具合によるものだったりするですが、それでもにおいが消えない場合は、「排水ホースと塩ビ管の間の隙間」から下水の臭いが上がってきていることも考えられます。

もしそうだった場合は、ここで紹介した方法や手順で臭い対策をしてみてください。

また、もし自分で対策が難しいと感じた場合や、早急に直したいという場合には、業者に依頼するのが一番早く、確実です。

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