最終更新日 2022年2月25日

家庭で使用した水は下水管を通って流れていきます。使用した後の汚れた水が流れていくので下水は詰まりやすい箇所となっています。

下水が詰まると悪臭が立ち込めて来たり、水が逆流して来たりと様々な影響が出てしまいます。対処を間違えると大惨事になりかねません。

下水道の詰まりを早めに見つけ、自分でできる対処をしなければなりません。今回は下水の詰まりの原因箇所とその対処方法、予防法について解説していきます。

下水の詰まりの原因箇所!

下水といっても家庭内で水を流す箇所はキッチンやトイレ、お風呂場など、たくさんあります。下水道の詰まりを早めに発見し、解決するためにも詰まりの原因となる箇所がどこなのか知っておく必要があります。

<1>キッチン

キッチンの下水が詰まる原因は3つあります。

  • 油汚れ
  • 洗剤かす
  • 食べかす

特に油は冷えると固まりやすく、下水管の中にこびりついてしまい、詰まりの原因となってしまいます。炒め物などで使用した少しの油でも下水を詰まらせてしまします。

また、洗剤かすはそれ自体は大きい物質ではありませんが排水管や下水管の中で集まると塊になり、つまりの原因になります。

食べかすも同様に、下水管内で蓄積していくことによってつまりを引き起こすものになっています。

つまりが発生しているとそこから雑菌なども繁殖するため衛生的にも良くありません。

<2>お風呂・洗面所

お風呂や洗面所が詰まってしまうのは以下の原因が考えられます。

  • 髪の毛
  • 石鹼かす
  • 皮脂汚れ
  • ヘアピンやゴムなどの固形物

お風呂場や洗面所での詰まりの主な原因は髪の毛です。髪を洗う・梳かすことにより髪の毛が落ち、そのままそれを流してしまう事で詰まりの原因となります。

他にも、石鹼かすが蓄積していくことによるつまりや、皮脂汚れをそのまま流してしまう事による詰まりなどが考えられます。

また、ヘアピンやヘアゴムなどの固形物が下水に流れて行ってしまう事で詰まることもあります。

汚れの蓄積されていた下水管では詰まりが誘発しやすいので、こまめに掃除することが大切です。

<3>トイレ

トイレの排水によるつまりの原因は以下の通りです。

  • トイレットペーパー
  • 水不足
  • 異物

トイレットペーパーは水に溶ける素材でできていますが一度に大量に流すと溶けきれない分が塊となってつまってしまいます。水を再度流せば流れることもありますが、節水などで水が足りない場合、つまりとなってしまいます。

また、トイレットペーパー以外のもの、鍵やペン類、スマートフォン、掃除用スポンジなどを流してしまう事もつまりを引き起こす原因となっています。

<4>洗濯機

洗濯機の排水が詰まってしまう原因は以下の通りになります。

  • 服の繊維
  • 洗剤のかす
  • 泥やほこり
  • 異物

洗濯機を回していると気づかないうちに洋服から繊維が出てしまっていることがあります。くず取りを設置していても流れていってしまった繊維がつまってしまうこともあります。

また、洗剤かすや泥やほこりも取り除かれなかった1部分が流れていってしまいます。

他にも、洗濯中に取れてしまったボタンやポケットに入れたままにしていた物などが流れ、詰まりを引き起こす可能性もあります。

<5>災害の影響

台風や大雨になると、土砂や細かいゴミがマンホールに流れ、マンホールがつまってしまう場合があります。

排水はマンホールに一時的に溜まりますが、そこが土砂などでいっぱいになっていると蓄積できず、下水管を通って逆流してくるという自体が起こります。

下水道の詰まりの解決方法

下水の詰まっている箇所がわかれば、パイプクリーナーを使って自分で対処することが出来ます。まずは自分で対処してみて、解決できなければ業者に頼るようにしましょう。

【1】液体パイプクリーナー

軽い詰まりの改善や予防をしたい場合、液体パイプクリーナーを使用するのが良いでしょう。ホームセンターなどで安値で購入できます。排水口に流すだけでつまりの原因を分解してくれるという商品の為、手軽に使用できます。

十分な換気をする
排水口のフタや部品をすべて外す
パイプクリーナーを排水口に注ぐ
所定の時間まで待つ
水で流す

パイプクリーナーによって待ち時間が違うため、説明書をよく読んで使用するようにしましょう。

【2】真空式パイプクリーナー

真空式パイプクリーナーはラバーカップよりも吸引力が強く、異物を吸い出すのに長けています。こちらも、ホームセンターなどで購入することが可能です。

排水口のフタや部品をすべて外す
レバーを下げながら排水口に密着させる
レバーを引く
詰まりが解消するまで、ればーの押し引きを何度か行う

排水口のサイズに合わせて大きさの違う真空式パイプクリーナーを購入するのが良いでしょう。自宅の排水口にあったものを用意する必要があります。

【3】ワイヤーブラシ

排水口の詰まりはワイヤーブラシを使ってこすり落とすこともできます。ですが全ての汚れを落とせるわけではないので一時的な応急処置として使用するようにしましょう。

排水口にフタや部品がついている場合はすべて外す
ワイヤーブラシを差し込んで行き、回転させて汚れを取る
つまりが貫通したら水を流す

あまり強くこすると下水管を傷めてしまう恐れがあります。全ての汚れがとれるわけではありませんので、注意しましょう。

下水の詰まり予防方法! 

下水管が一度詰まってしまうと修理や対処方法に手間がかかります。定期的なメンテナンスによってつまりを防ぐことが出来ます。それらの予防方法を解説していきます。

<1>キッチン

キッチンの排水溝に出来るだけ食べかすや油を流さないようにしましょう。

生ごみは必ずキッチンペーパーなどで取ってゴミ箱に捨て、油も排紙などを使ってふき取ってから洗うようにしましょう。

洗い物の最後にお湯を大目に流すことも汚れを流すコツです。食品などを切ったゴミやプラスチックの切れ端などが流れないように気を付けることも大切です。

<2>お風呂・洗面所

お風呂の排水口を詰まらせる原因である髪の毛をできるだけ流さないようにすることが予防になります。排水口にネットをかぶせて髪の毛が流れないようにするだけでもかなり効果があります。

排水口にたまった髪の毛は手でとってゴミ箱に捨てるようにしましょう。

石鹼カスなどがたまりやすいお風呂や洗面所ではこまめに掃除することが大切です。

<3>トイレ

大量のトイレットペーパーを流したり、流れない紙などを流したりすることでトイレは詰まってしまいます。そういったものを流さないように心がけることが大切です。

また、過度な節水もトイレの詰まりを引き起こす原因となりますので、ほどほどにしましょう。

<4>洗濯機

洗濯機から流れるゴミを出来るだけ出さないことが予防になります。そのため、ゴミ取りネットやキャッチャーなどを設置し、排水にゴミが混ざらないようにしましょう。

また、洗濯する前にポケットなどを確認してゴミや小物が入っていないかも気にかけるようにしましょう。

<5>災害の影響

台風や大雨の時は出来るだけマンホールの中に落ち葉や土砂が入らないように気にかける必要があります。半年に一度のペースで掃除をするのが理想的です。

自分で掃除をして解決しなかったら業者に依頼!

下水管の詰まりはいつでも起こり得るものになります。

生活排水に含まれる汚れや異物の混入などによって引き起こされてしまう詰まり。軽度のつまりであればパイプクリーナーやワイヤーブラシを使って自分で対処することが出来ますが、場合によっては業者に依頼する必要もあります。

無理に掃除することで下水管を傷つけてしまう場合もありますので、不安があれば業者に依頼するようにしましょう。

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