最終更新日 2022年3月29日

水漏れなど、水回りのトラブルが発生した時や、メンテナンスの際には、止水栓を止める必要があります。

止水栓とは、給水を行う設備機器と、給水管を接続する部分に設けられた水栓のことです。

止水栓を閉めれば、水の流れをストップすることができ、開けることで給水を再開できます。

しかし、止水栓は通常意識しないものなので、どこにあるかわからないという方も多いでしょう。

そこでこの記事では、止水栓の一般的な設置場所と、その止め方をお伝えしていきます。

止水栓と元栓の違い

止水栓には2種類あり、それらが元栓と止水栓です。

水道の元栓は、地下に張り巡らされた水道管から、住宅に水を引き込む管の根元部分にある栓で、水道の供給をコントロールしています。

一方、止水栓は各住宅の水道設備に付属する栓です。

住宅内の水道設備それぞれへの水の流れをコントロールします。

止水栓は、その機能から、住宅の水道設備の近くに配置されるのが一般的です。

止水栓と元栓の設置場所

元栓の位置は、一戸建てや集合住宅など、建物によってある位置が違います。

また、止水栓は、個々の水道設備によって設置場所が変わってくるため、ここでは建物別、設備別に止水栓の設置場所をお伝えしていきます。

建物別元栓の設置場所

元栓の設置場所は、一戸建て、マンション、アパート、ビルなど建物によってその位置が変わります。

<1>一戸建て

一戸建て住宅の場合、水道のメーターボックスの中に元栓があります。

水道のメーターボックスは、敷地内の地面に埋まっているのが一般的です。

どこにあるかわからない場合は、地面に埋まっているプラスチックまたは金属製の四角いフタを探しましょう。

水道メーターのフタには、「量水器」「水道メーター」「止水栓」などと書かれています。

フタを開けると、右側にある丸い器具が水道メーターで、左側にあるハンドルが元栓です。

<2>マンション

マンションの場合、水道の元栓は、玄関を出てすぐの壁に設置された扉のついたボックス内にあります。

ガスメーターと一緒に設置されていることが多いです。

また、マンションでは、水道メーターの隣にハンドルが2つ付属していることがありますが、どちらも自分の住宅の元栓です。

<3>アパート

アパートの水道の元栓は、一戸建てと同じように屋外にありますが、設置場所は住宅によってさまざまなため、どこにあるかわかりにくい場合もあります。

そういった場合は、廊下に水道メーターのフタが埋まっていないか、駐車場や駐輪場などの共用スペースにまとめて設置されていないか、と探すと見つけられる場合が多いです。

アパートでは、元栓の操作は慎重に行いましょう。

なぜなら、アパートの元栓は、複数の住宅のものが同じ場所に集合して設置されているため、誤って他の住宅の水道を止めてしまった場合、多大な迷惑をかけることになるからです。

アパートでの作業前には、必ず自分の家の元栓かどうかをしっかり確かめる必要があります。

作業前には、以下の2点を確かめましょう。

  • 水道メーターやメーターのフタの裏に部屋番号が書かれていないか:水道の使用料の検針時に備えて、水道メーター付近に部屋番号が記されていることがあります。水道メーターに部屋番号を書いたタグをつけるか、フタの裏面に書くのが一般的です。
  • 水道メーターの文字盤の下にあるパイロット(クルクル回る部分)を見る:パイロットは、水道を使うと回る部品です。水を出したり止めたりする動作に合わせて動きます。したがって、自宅の水道を出したり止めたりする動作と連動してパイロットが回るなら、それが自宅の水道メーターです。

建物内にある止水栓の設置場所

建物内にある止水栓の設置場所は、それぞれの水道設備に付属しています。

その設備の裏側や下側についている場合が多いので、探してみましょう。

<1>トイレ

トイレの止水栓の多くは、タンクの後ろ側の壁、もしくは床から突起が突き出しています。

壁や床から突き出した突起はパイプに繋がり、タンクに接続しているのが一般的です。

便座のタイプによっては、便座下部のカバーの中に止水栓が収納されているものもあります。

<2>キッチン

キッチンの止水栓は、シンク下の扉の奥にあります。

下図では、配管に水道の蛇口のような形状のハンドルがついています。

このハンドルがキッチンの止水栓です。

下図は水とお湯が両方出るタイプの設備です。

このようにハンドルが2個ついている場合は、2個とも止めましょう。

<3>洗面所

洗面所は、洗面台下の扉を開けると止水栓があります。

洗面台の下に伸びた排水管に止水栓が接続しているので、そこを見ればすぐにわかるでしょう。

<4>浴室

浴室の止水栓は、蛇口本体に設置してあります。

蛇口の根元に止水バルブが設置されており、向かって右側が水、左側がお湯になります。

止水栓の止め方

止水栓の設置場所がわかったところで、止水栓の止め方、開閉方法をお伝えします。

止水栓のタイプ

止水栓のタイプには2種類あり、ハンドルタイプとドライバー(マイナス)タイプになります。

【1】ハンドルタイプ

ハンドルタイプには、水道の蛇口のような形状のパーツがついています。

キッチンや洗面所などによく使われており、手動でハンドルを回すタイプです。

止める時は時計回りに回し切って水流を止め、開く時は反時計回りに適切な位置まで回します。

【2】ドライバー(マイナス)タイプ

ドライバー(マイナス)タイプには、ハンドルがついていません。

その代わり、止水栓の中央にマイナスドライバーの先端を差し込むための凹みがあり、この凹んだ部分にマイナスドライバーを差し込んで回すと、止水栓の開閉ができる仕組みです。

こちらもハンドルタイプと同じで、止める時には時計回りに回し切り、開ける時には反時計回りに回します。

ドライバータイプの止水栓は、トイレによく使われています。

止水栓の形状

止水栓は、形状も3種類あります。

ストレートとアングルとクランクの3種類です。

【1】ストレート止水栓

ストレート止水栓は、水の流れ方向が変わらず、まっすぐです。 ほとんどがトイレ・洗面台・キッチンの下に取り付けられています。

【2】アングル止水栓

アングル止水栓は、水の流れ方向が直角に変わります。

キッチンや、洗面台の下などに多く見られる形状です。

【3】クランク止水栓

クランク止水栓は、混合栓を支えているクランクと呼ばれる部分についています。 クランクは、ユニットバスやキッチンの壁についているタイプの混合栓に多いです。

止水栓を止めるために必要な道具

止水栓を止めるためには以下の工具が必要です。

  • マイナスドライバー:止水栓は、ハンドルタイプなら手動で回せますが、ドライバータイプであれば、マイナスドライバーが必要です。
  • モンキーレンチ、ペンチ、プライヤー:つまみタイプのバルブの場合は、固くて回らないことも多いので、モンキーレンチなどを使うと回しやすいです。

止水栓の止め方と調整方法

止水栓の止め方は、先ほど述べたように、バルブを時計回りに回すと止まります。

水の流れを完全に止めたい場合には、バルブを時計回りに回し切りましょう。

この時、バルブを何回回したかを覚えておく必要があります。

メンテナンスが終了したら、元の状態に戻す必要があるからです。

メンテナンス後に止水栓をどれだけ開ければよいのかを把握するために、閉めた時にハンドルやドライバーを何回回したかを覚えておきましょう。

水の勢いを少し弱くしたいという場合には、止水栓を時計回りに少しだけ閉めます。

反対に、水の勢いを強くしたい場合には、反時計回りに回しますが、いきなり開くと勢い良く水が出過ぎてしまうことがあるので、慎重に、徐々に緩めるように気をつけましょう。

ただし、元栓の場合は、メンテナンス終了後に全開まで回し、それから5分の1程度戻すようにします。

元栓が半開状態だと、水流によってパッキン部分で破損等が起きてしまうので、一度全開にしなければなりません。

また、開ききって止めてしまうと、ハンドルがその位置で固まってしまうことがあるので、5分の1程度戻す必要があります。

止水栓が固くて回せない場合の対処方法

止水栓や元栓を止めたり調節したりしようとしても、硬くて回せない場合があります。

その場合は、次のように対処しましょう。

バルブタイプの場合は、先ほど述べたようにモンキーレンチやペンチ、プライヤーなどを使って、つまみを挟んで回しましょう。

それでも回らない場合は、つまみにタオルを巻きつけ、ハンマーで左側から軽く叩き、時計回りに回すようにします。

ある程度動いたら、モンキーレンチなどを使って回すようにしましょう。

また、丈夫なひもをバルブの片方だけに巻き付けて、時計回りにひもを引いてバルブを回す方法もあります。

ハンドルタイプの場合は、マイナスドライバーの先をハンドル部分に合わせ、左から右に向かって、マイナスドライバーの柄をハンマーで軽く叩きます。

何度か衝撃を与えると、少しずつバルブが回り始めるので、後は手で回しましょう。

ハンマーでハンドルを強く打ってしまうと、破損して大事故に繋がるので、慎重に行うことが大切です。

止水栓の開閉だけでは解決できない場合は、業者に依頼しよう

止水栓以外のパーツの不具合が原因の水トラブルもあります。

その場合は、止水栓を調節しても、問題は解決しないでしょう。

そういった場合は、無理に自分で何とかしようとせず、水道の専門業者に依頼しましょう。

専門業者は、専門的な知識と技術を持っているため、水トラブルの根本的な原因特定や、メンテナンス作業をスピーディに行えます。

修理や交換に必要なパーツや道具もすぐに用意できるため、トラブルを早期解決することが可能です。

自力でやって大事故に繋がるよりも、プロに頼んだ方が確実と言えるでしょう。

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修理の種類 WEB限定料金 通常料金
蛇口を締めても水がポタポタ出続ける 2,700円(税込み)~ 5,400円(税込み)~
混合水栓から水の出が悪い 2,700円(税込み)~ 5,400円(税込み)~
ハンドルからの水漏れ・締りが悪い 2,700円(税込み)~ 5,400円(税込み)~
ハンドル/レバーが動かない・回らない 2,700円(税込み)~ 5,400円(税込み)~
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