最終更新日 2022年11月30日

流す水の量が少なく、環境や家計のお財布事情に優しいとされる「節水型トイレ」。

新築の住宅へ入居したり、トイレのリフォームをした際には、近年であれば多くの住居がこの節水型トイレを導入しています。

しかし、「節水型トイレを使用し始めてから詰まりやすくなった」という意見も少なくありません。

トイレは一日中外出している訳でない限り、少なくとも一日一回は利用するもの。

だからこそ、流れが悪い、詰まりやすいといったトラブルは不安に感じることでしょう。

今回は『実際のところ節水型トイレは詰まりやすいのか』について、節水型トイレの仕組みの解説とともにご紹介していきます。

トイレのリフォームや新築住宅への引っ越しを検討している方はぜひご覧下さい。

そもそも「節水型トイレ」って何?

節水型トイレとは、流す水の量が少なく設計された最新式トイレのことを指します。

トイレを使用した後にどのくらいの水が流れているのか知っていますか?

200年ごろから普及した従来型のトイレの場合、目安として一回の大洗浄につき約6Lの水を使用していました。

それよりも前、1990年代以前のトイレでは約10~13Lの水が一回の大洗浄で使われていたのです。

築年数が長くリフォームも行っていない自宅の場合は、かなり大量の水がトイレで使用されていると感じませんか?

ご自宅のトイレがいつ頃に発売されたものかによって、毎月の水道代に多くの影響が出ているのです。

それに比べると、節水型トイレでは一回の大洗浄につき、約4~5Lの水使用量で済みます。

従来型から節水型へと切り替えることで、一年間でお風呂約200回分の水が節約できるとされており、経済的な負担を大きく軽く出来るのです。

節水型トイレの仕組み

節水型トイレがそれほど水の節約になる理由は何故なのでしょうか。

それは、「トイレ構造の変化」が大きな理由です。

まず一つ目が、「水の流れ方」にあります。

従来型のトイレでは、便器のふちから下に向かって水が流れていました。

それに対し節水型のトイレは、内部に水流を生み出す機構が内蔵されているため渦巻き状に水が流れます。

その工夫が強い水流を生み出し、排水量そのものが少なくても排泄物を流せる仕組みが生まれているのです。

他にも便器素材に汚れを付着させにくいコーティング素材が使われていたり、便器内部の構造自体も節水に特化した仕組みになっていたりと、様々な工夫によって節水できるようになっているのです。

「節水型トイレ」は詰まりやすいって本当?

節水型トイレを導入して以降トイレが詰まりやすくなったという意見は少なくありません。

実際に、使い方によっては節水型トイレは従来型のトイレよりも『詰まりやすい』傾向にあると言えます。

もしもトイレが詰まって業者に修理依頼する機会が頻繁になってしまえば、経済的な節約のために節水型トイレを導入した意味がないと感じるかもしれません。

ただそれは節水型トイレ側の理由だけでなく、気づかない間に詰まりを誘発する使い方をしてしまっている可能性もあるのです。

対処方法と予防策を理解することで快適なトイレ利用をしていきましょう。

まずここからは、なぜトイレが詰まりやすくなるのか、その原因について解説していきます。

詰まる原因1:水が流れる量が少ないから

節水型トイレ最大のメリットの一つである「節水」が、詰まりやすさの原因の一つとして挙げられます。

便器から排水路を通して下水道まで流すにあたって、流すものの量が多ければ多いほど水量が必要になります。

「小」と「大」でレバーやボタンが分かれているのも、排泄物の重さに応じて水量が変化するためです。

便器内を覗き込んで見えなくなっていたとしても、その奥の排水管の中で詰まってしまう可能性もあるので、「流れた」という感覚があっても注意が必要というわけです。

またトイレが詰まるのは一回の水洗が原因ではなく、流しきらない排泄物やトイレットペーパーなどが少しずつ堆積していった末に起こってしまう場合もあります。

「節水型トイレ」は元々水量が少ないので、なおさら節水に気を付けようと「小」のみを使用していると、トイレが詰まりやすくなるのです。

詰まる原因2:水圧が低いから

トイレの水洗には基本的に、ある程度の水圧が必要です。

ただ住居の立地などによっては充分な水圧が確保できず、流れが弱くなってしまう場合があるので注意してください。

高層住宅で地上から水を組み上げている場合や、元々の水圧が低い場所など、水圧が低くなりやすい理由は様々です。

また、排水管の設置場所によってはトイレが流れにくくなる構造になってしまっていることも考えられます。

住宅立地や排水管の設置場所が原因ですと、自力ですぐに対処するのは難しいでしょう。

その場合は節水型トイレの利用がおすすめできません。

導入の前に専門業者の話を聞き、大丈夫か可能な限り検証しておくと良いです。

詰まる原因3:一回の排泄量やトイレットペーパーの量が多い

各トイレメーカーでは、一般的な排泄量で問題なく使用できるように節水型トイレを設計しています。

しかし人によって排泄量は異なりますし、一回一回でも異なって来るでしょう。

またトイレットペーパーを大量に使用してしまうと、いかに水溶性の素材であっても溶け切らず、排水管内の詰まりを生む原因となってしまいます。

トイレットペーパーだから大丈夫と思わずに、一度普段の使用量を確認してみると良いでしょう。

「節水型トイレ」が詰まってしまったら?

では、もしもトイレが詰まってしまったらどうすればいいのでしょうか?

トイレが詰まってしまった場合に焦って追加で水を流してしまうと、水位が上がり便器からあふれ、床や壁に二次被害が出る恐れがあります。

そのためトイレが詰まって流れなくなったとしたら、落ち着いてまずは止水栓を閉めましょう。

止水栓は床や壁とつながるパイプに取り付けられており、水量の調節やトラブルの際に水の供給を止める役割を持っています。

またウォシュレットが付いているトイレの場合は、水があふれてしまった時に漏電、感電の危険性を回避するためにもコンセントのプラグを抜き、通電していない状態にしておいてください。

止水栓はハンドルが付いている手で閉めるタイプと、先端に溝が入ったマイナスドライバーで回すタイプがあります。

何回まわして閉めたかはメモしておき、原状復帰の際に同じ回数だけまわして水量が多くなってしまうことを防ぎましょう。

その上で、次のような対処法を試してみましょう。

詰まり対処法1:ラバーカップを使用する

ラバーカップ(すっぽん)はトイレの詰まり解消に特化した製品で、ホームセンターや薬局で購入が可能です。

便器内にラバーカップを差し込み押したり引いたりすることで、圧力を与え詰まりの原因を引き出すことができるので、トイレットペーパーなどが詰まりの原因であった際には比較的簡単に自力で詰まりを解消できます。

和式・洋式で形状が異なるので、購入する際には作業するトイレの様式に合わせて選んでください。

また水に流れないものが便器内に侵入してしまったことで詰まりが起こっているのであれば、ラバーカップの使用によってより奥へと押し込まれてしまう可能性があるので使わないようにしましょう。

詰まり対処法2:重曹と酢を使用する

排泄物が原因でトイレが詰まってしまっているのなら、家庭にある重曹と酢で解消できるかもしれません。

重曹150g、酢1000ml、ぬるめ(40~50℃)のお湯をバケツに汲んで用意しましょう。

手順としては、まず便器内の水位を下げるために水を汲み取ります。

そして重曹を便器内に投入して、そのあと酢を入れてください。

順番は重曹→酢となるように行なってください。

そのあとお湯を注ぎ入れると、反応が起きブクブクと泡立ち始めます。

重曹と酢の化学反応で炭酸ガスが発生していますので、吸い込みすぎないように注意してください。

また解消したいからと言って分量を多くしてしまうと、泡が大量に発生して便器からあふれる可能性があるので気を付けましょう。

反応を確認できたら、30分~1時間程度放置しておきましょう。

放置を終えたら、水圧がかかるように高い位置から水を少しずつ入れてください。

流れていけば、対処は完了です。

トイレが詰まった時のNG対処法!

ここまでトイレが実際に詰まってしまった時の対処法についてお伝えしました。

次に、詰まりを解消する際に絶対にしてはいけないことを解説していきます。

被害を悪化させないためにも、必ず確認してください。

NG対処法1:熱湯を使用する

重曹と酢を使った対処法でお湯を用意する方法をご紹介しました。

ただ、その時のお湯は、必ず50℃前後に留めるようにしてください。

トイレの便器は陶器でできており、急激な温度変化に弱いです。

特に高温に弱い性質があるので、勢いよく熱湯を流してしまうと便器本体の破損に繋がる可能性があります。

水よりもお湯の方が、排泄物やトイレットペーパーは比較的溶けやすくなる傾向にありますが、便器が壊れるとまた別の修理を行う必要が生じてしまうので、絶対にやめましょう。

NG対処法2:水を流し続ける

トイレが詰まっているのに水を流し続け、トイレ以外の住居部分に水が流れてしまうと大規模なリフォームをしなければならなくなるかもしれません。

また、マンションなどの集合住宅であれば、階下にトラブルが派生し修理費の賠償問題に発展してしまう恐れもあるのです。

トイレの流れがなくなっている状態で水を注ぎ続けるのは、最もトラブルを誘発しやすい対処法となります。

詰まり解消が確認できるまでは、絶対にやめましょう。

NG対処法3:トイレの便器を外す

トイレの便器を自分で外してしまうと、戻すことはかなり難しいです。

専門的な知識を要しますので、リフォーム代金・修理代金が格段に増えてしまいます。

また、便器を外す際に壁などを破損する可能性もあるので、自分の手を加えるのはやめましょう。

「節水型トイレ」を詰まらせないためのポイント

最後に節水型トイレを導入する際の注意点について解説します。

正しく使用していれば、経済面の節約にもなり環境配慮も考えられた非常にメリットも多いトイレです。

だからこそ、トラブルを予防するために必要なことを覚えておきましょう。

ポイント1:トイレットペーパーを流しすぎない

一度に流すものの量が多ければ多いほど、水量の少ない節水型トイレは詰まりやすくなってしまいます。

トイレットペーパーの使用量を減らすことで少しずつ節約にもなりますので、この機会に使用料を見直してみると良いでしょう。

また節水型トイレは「大」でも従来型に比べて水量が少ないです。

なので、トイレを従来型から節水型へと交換してからも同じ感覚で使っていると、トラブルが起こりやすくなるかもしれません。

少しでもトイレットペーパーの使用量が多いと感じた時にはなるべく「大」を使うようにしましょう。

最も水量が少ない「エコ」はトイレットペーパーを使用しない場合に使うという認識くらいでもよいかもしれません。

ポイント2:トイレまわりにものを置くのは控える

こちらは節水型に限らず従来型のトイレにも言えますが、トイレが詰まる原因として最も多いのは、「便器内にものを落としてしまったから」です。

トイレ空間をさわやかにしたいと小物で装飾したり、観葉植物を置いたりといった際には、絶対に落ちないよう粘着させておくなどの工夫を取り入れましょう。

またスマートフォンなどはなるべく持ち込まないようにし、事故を防ぐ意識を大切にしてください。

ポイント3:水量の設定を上げる

節水型トイレには、水量を設定できる機能が搭載されていることがほとんどです。

なので流れているか不安に感じるのであれば、水量を多めに設定すると良いでしょう。

それで節水になっているのかと思うかもしれませんが、従来型のトイレに比べれば多少水量を増やしたとしても節水になっているので安心してください。

ポイント4:従来型のトイレを使用する

これらの予防策を行い適切に節水型トイレを使用していても、どうしてもトイレの詰まりが起きてしまう場合には、住居自体の問題が考えられます。

節水型トイレを使用する際に必要な水圧が出ない、排水設備の場所によって詰まりやすいといった理由であれば、従来型のトイレを使用することも視野に入れたほうが良いかもしれません。

業者に工事を依頼すれば、節水型トイレを導入できる可能性もありますので、検討してみましょう。

また節水型以外にも最新式トイレを各メーカーが製造しているので、トイレを交換する時は、色々と見比べてみることがおススメです。

節水型トイレを正しく使えば大きな節約効果がある!

「節水型トイレ」は普通に使用しているだけで節水効果があります。

ただ、そうした機能があるにもかかわらず、不要な節水を行ってしまうことでトラブルの原因が生まれやすくなるのです。

どれほど排泄量があっても「エコ」しか使わなかったり、タンク内にペットボトルなどを入れかさ増ししたりなど、不要な節水は止めましょう。

1990年代のトイレに比べると1/3程度の水量で洗浄ができる節水型トイレは、正しく使えば家庭の味方となります。

使用上の注意点を認識したうえで、まだ従来型のトイレを使用している場合は導入を検討してみてください。

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修理の種類 WEB限定料金 通常料金
トイレの詰まり 4,860円(税込み)~ 8,640円(税込み)~
トイレの水が溢れる、止まらない 4,860円(税込み)~ 8,640円(税込み)~
チョロチョロ水が漏れている 4,860円(税込み)~ 8,640円(税込み)~
タンクに水がたまらない 4,860円(税込み)~ 8,640円(税込み)~
異臭、悪臭がする 4,860円(税込み)~ 8,640円(税込み)~
ウォシュレット、温水便座の水漏れ不具合(故障) 4,860円(税込み)~ 8,640円(税込み)~
ウォシュレット、温水便座の取り付け(交換) 11,880円(税込み)~ 19,440円(税込み)~

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